ダイハツ新型「ムーヴ」発表! 井上社長「再スタートの第一歩」想いを語る! キャンバスとの棲み分けはどうする?
30年の歴史を持つ看板モデル「ムーブ」 新型モデルは「再スタートの第一歩」
2025年6月5日にダイハツは新型「ムーヴ」を発表し、同日より発売しました。
発表会に登壇したダイハツの井上社長は認証不正問題以降の「再スタートの第一歩」と位置づけ、スライドドア採用の新型ムーヴに込めた思いを語りました。

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発表会で井上社長は、これまで認証不正を発端とした混乱に対して関係各所への感謝を述べるとともに、新型ムーヴへの期待を語りました。
認証不正問題に触れた井上社長は「ダイハツはこれまで認証問題により皆様にご迷惑とご心配をおかけいたしました」と謝罪の言葉を述べました。
その上で「それでも引き続きダイハツのクルマをご愛顧いただいているお客様、支えていただいた地域の皆様、柔軟な対応をしていただいた仕入れ先、部品会社の皆様、販売会社の皆様、ステークホルダーの皆様に感謝申し上げたい」と関係者への感謝の意を表明しました。
今回の問題を通じて「ダイハツ及びダイハツのグループ、またトヨタグループ、本当に助け合いながらコミュニケーションを密にして、ワンチームとなって対応していくベースができた」と前向きに評価しています。
井上社長は今後について「これからも皆様の暮らしを豊かにできるように、もっといいクルマを出していく。これが我々の使命」と述べ、「もっといいクルマづくりに愚直に取り組み、正しい仕事をすることを前提にダイハツらしい競争力を磨いていきたい」という決意を示しました。

ダイハツ井上社長が想いを語る
ダイハツ井上社長が想いを語るまた井上社長は今回の新型ムーヴについて「1995年から30年間6代に渡りお客様の期待に応え進化し続けてきたダイハツの看板モデル」だと説明。
30年前に初代ムーヴを発売した当時の反響について「普段週に2、3台程度しか売れない販売距離の少ない小さなお店でもムーヴの発売後、週末には40人ものお客様が殺到するなど、それはそれはもうすごい注目度だった」と振り返りました。
そして「戦後の高度成長期にその前のミゼットを出したダイハツで街の景色が変わったように、この新型ムーヴでも街の景色が変わるほどだった」とムーヴへの期待を語っています。
スライドドア採用の新型ムーヴ、キャンバスとの住み分けは?
今回の新型ムーヴで注目されるのがスライドドアの採用です。
この点で気になるのは「スライドドアの採用がムーヴの売り上げ増への切り札になるのか」、「キャンバスなど他のスライドドア車との優位性や売り分け方は?」という疑問が浮かびます。
これに対し、新型ムーヴのチーフエンジニア・戸倉宏征氏は次のように話しています。
「従来のムーヴが属していたハイト系市場は現在約1000万台の保有があります。
市場の主流がスーパーハイト系へシフトしている中でも、この市場の保有台数が大きく減っていないのが現状です。
これは長期保有が進んでいるということであり、この市場を大きく動かしたいというところで、今回このスライドドアが武器になると考えています」

歴代初のスライドドアを装着した新型「ムーヴ」
歴代初のスライドドアを装着した新型「ムーヴ」また、キャンバスとの住み分けについては、次のように話しています。
「お客様の購入理由が大きく違っています。
特にキャンバスは可愛らしいデザインが非常に好評をいただいています。
一方、今回のムーヴは、軽自動車に求められる色々な要素を販売価格も含めてバランスよく提供するものであり、ここはしっかりとお客様のニーズにお答えできると考えています」

新型ムーヴのチーフエンジニア・戸倉宏征氏
新型ムーヴのチーフエンジニア・戸倉宏征氏井上社長は最後に「定番となりましたスライドドアを採用した上でお客様や時代が求める要素をぎゅっと凝縮しお求めやすい価格で提供するこの新型ムーヴ。キャッチコピーの『ムーブオン』のように多くの方の心を動かす軽の決定版に仕上がった」と自信を示しています。
続いて「ダイハツの原点であるお客様のニーズに応えるクルマ作り、これを磨きこんでいき、喜んでいただける軽自動車をこれからも提供し続けて参りたい」と締めくくりました。