まだ買える?マツダロードスター12Rとはどんなクルマなのか?

2025年1月に開催された東京オートサロン2025で発表された限定200台の特別モデル「マツダ スピリット レーシング ロードスター12R」。モータースポーツサブブランド「MAZDA SPIRIT RACING」の新たな挑戦として発表された特別なモデルで、ファンならばぜひとも手に入れたいもの。コレクターズアイテムとしての価値もかなり高くなると思われます。

限定200台ということで、いつ発売になるのかとそわそわしているファンも少なくないと思いますが、はたしていつ販売開始となるのでしょうか。

 

■真の「走る歓び」を追求したモデル

マツダがスーパー耐久レースで培ったノウハウを市販車にフィードバックしたモデルである「マツダ スピリット レーシング ロードスター12R」。ベースとなるのはロードスターRFで、エンジンには専用のカムシャフト、シリンダーヘッド、ピストン、エキゾーストマニホールドを採用し、最高出力は200PS(147kW)を達成しています。

専用設計のカムシャフト、シリンダーヘッド、ピストン、エキゾーストマニホールドを採用したマツダ謹製のスペシャルなエンジン

足回りも、専用のアルミ製タワーバーやRAYS製鍛造ホイール、YOKOHAMA ADVAN NEOVA AD09タイヤを採用し、車体剛性を高めるストラットタワーバーや冷却性能向上のための空力パーツもふんだんに採用されているなど、ワインディングやサーキットでの高負荷走行にも十分対応するパッケージとなっています。

車名の「12R」には、ロータリーエンジンで知られる「12A」や「13B」といった型式を彷彿とさせつつ、「R=Racing」の精神を体現する、マツダ流のオマージュと情熱が込められています。街乗りにも耐える快適性を持ちつつ、サーキット走行も可能なポテンシャルを兼ね備える、まさに真の「走る歓び」を追求したモデルがこの「ロードスター12R」なのです。

  

■専用カラーの「エアログレー」が絶妙!!

ボディカラーには、マツダが新たに開発した専用カラー「エアログレー」を採用、深みのある艶感とレーシーな雰囲気が絶妙に調和しています。フロントスプリッターやリアディフューザー、サイドスカートなど空力性能を高めるエアロパーツが標準装備されており、ロードスターの軽快なイメージを保ちながらも、戦闘的な印象が強められています。

インテリアはアルカンターラ素材をふんだんに使用し、レーシーな雰囲気

インテリアも、RECARO製のフルバケットシート、Sabelt製4点式シートベルト、アルカンターラ巻きのステアリング&シフトノブなど、質感と機能性を兼ね備えた仕立てがなされています。シートポジションや操作系のフィーリングはサーキット走行を念頭に置いた設計となっており、ドライバーとの一体感が徹底的に追求されているようです。

 

■限定はたった200台で抽選販売 価格は700万円台後半

そんな12Rですが、限定はたった200台。抽選販売で価格は700万円台後半を予定しているそうです。標準タイプのロードスターが289万8500円から購入できることを考えると、かなり高価ではありますが、一台一台がほとんど職人によるハンドメイドで組み上げられるため、希少性が高く、コレクターズアイテムとしての価値もかなり高くなるのではないでしょうか。

商談予約受付は2025年秋から開始され、年内の販売開始を目指すそう。購入検討される場合は早めに、マツダの公式サイトや販売店などで情報を収集しておいたほうがよさそうです。

ビルシュタイン社製の車高調整式ダンパー、RAYS社製ホイール、ブレンボのブレーキキャリパー(前)にマツダの本気を感じさせる

ただマツダは、今後も「MAZDA SPIRIT RACING」ブランドを通じて、モータースポーツの技術を活かした特別モデルの開発を進めていく方針を示しており、「12R」はその第一弾。つまり、残念ながら12Rで抽選に漏れてしまっても、レーシングスピリットを感じさせる特別なモデルを手に入れるチャンスはあるということ。マツダファンにとってはかなり嬉しい情報なのではないでしょうか。

 

■まとめ

同時に発表された量販モデルの「マツダ スピリット レーシング・ロードスター」については、500万円台を予定しているとのこと。こちらも気になる存在です。

ボディカラーには、専用カラー「エアログレー」を採用。細かな空力パーツは風洞実験とサーキットでの実走行を重ね、最適化されたものだ

「マツダ スピリット レーシング ロードスター12R」は、マツダのモータースポーツへの情熱と技術力を結集した特別な一台です。限定200台の希少性や、専用チューニングによる高性能、質感の高い内外装など、非常に魅力的なモデルといえるでしょう。購入を検討される方は、今後の情報に注目し、早めの行動をおすすめします。

文:立花義人、エムスリープロダクション

写真:マツダ