悠仁さま、19歳の誕生日に「成年式」 新調した冠は257万円 秋篠宮さまが40年前に身に着けたものも
秋篠宮家の長男悠仁(ひさひと)さまは6日に19歳の誕生日を迎えられ、同日、皇居などで成年式が1985年11月の秋篠宮さま以来40年ぶりに執り行われる。悠仁さまは今春、筑波大(茨城県つくば市)に入学し、生命環境学群生物学類で学んでいる。式後は学業の合間を縫って公務や行事に参加する機会も増えるとみられる。(井上靖史)
大学構内で自転車を引かれる悠仁さま=筑波大で(宮内庁提供)
宮内庁は4日、学生生活を送る悠仁さまの様子を公開した。授業の合間に緑豊かなキャンパスで生物や植物を観察したり、大学周辺で自転車に乗ったりする様子などがとらえられている。側近によると、大学行事のスポーツ大会でドッジボールを楽しんだりもした。
大学構内を歩かれる悠仁さま=筑波大で(宮内庁提供)
成年式は、男性皇族の成人に際して皇室の慣例で執り行われる。天皇陛下から冠を授かる「加冠(かかん)の儀」や天皇、皇后両陛下にあいさつをする「朝見の儀」などが予定されている。
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◆天皇陛下や秋篠宮さまも臨まれた儀式と同じ
宮内庁によると、6日の成年式は1980年代に天皇陛下や秋篠宮さまが臨まれた内容と基本的に同じ次第で執り行われる。式では、40年前に秋篠宮さまが使ったものと同じ装飾品をまとう場面もあるという。
悠仁さまが一連の儀式で移動の一部(約1.2キロ)に活用する儀装馬車は、車馬課によると、1913(大正2)年製の4号タイプ。秋篠宮さまが乗ったのも同じ4号だった。2008年に内装を替え、2016年に屋根を張り替えるなど修繕しながら使い続けている。
成年式で悠仁さまの移動の一部に使われる馬車。秋篠宮さまも40年前の成年式で同型に乗った=東京都千代田区で
長さ4.51メートル、高さ2.24メートルの4人乗りで2頭の馬が引く。車体はえび茶色で漆が塗られている品のある外観。普段は新任の外国駐日大使らが皇居に出向く「信任状奉呈式」の際に送迎に使われているという。
◆秋篠宮さまは冬に成年式、装束は使い回しできず
悠仁さまが成年式の中心行事「加冠の儀」に臨むにあたり、未成年の装束として頭に着ける額当て「空頂黒幘(くうちょうこくさく)」と、成年の装束として身に着ける木製の扇「檜扇(ひおうぎ)」は、どちらも秋篠宮さまが40年前に使ったのと全く同じものという。
半面、新調せざるを得ないものも。秋篠宮さまの成年式は1985年11月30日で、冬の装束だったため、今の時期に使い回すことはできず今回、夏用を新調した。宮家の品位保持のための私的なお手元金「皇族費」を充てているという。
同庁によると、一連の儀式のうち、公的な行事に伴う出費は主なもので天皇陛下から成年の証しとして授けられる冠を新調する経費257万円と、式後の10日に恩師や首相らを招いて開催する祝宴に要する約550万円の計800万円ほどという。
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