台風15号 関東で大雨のピーク 18時頃にかけて猛烈な雨の恐れ 内水氾濫に警戒

今日5日14時、台風15号は、伊豆市付近を1時間におよそ65キロの速さで東北東へ進んでいます。関東は18時頃にかけて大雨のピークで、猛烈な雨の降る恐れがあります。

台風15号 関東で大雨のピーク 18時頃にかけて猛烈な雨の恐れ 内水氾濫に警戒

●台風15号が列島を横断 静岡県で線状降水帯が発生 記録的な大雨

台風15号が列島を横断 静岡県で線状降水帯が発生 記録的な大雨

台風15号は今日5日未明に高知県宿毛市付近に上陸したあと、午前9時頃に和歌山県北部に再上陸しました。14時現在は伊豆市付近を1時間におよそ65キロの速さで東北東へ進んでいます。

昨日4日夜には宮崎県で、今日5日昼過ぎには静岡県で線状降水帯が発生しました。1時間雨量は静岡県菊川牧之原で127.0ミリ(13時15分まで)、静岡空港で113.0ミリ(13時18分まで)と観測史上1位の大雨となりました。

●関東で雨のピークに

関東で雨のピークに

活発な雨雲は台風の東側にあります。関東では18時頃にかけて大雨のピークとなりそうです。雷を伴った非常に激しい雨や猛烈な雨が断続的に降り続き、総雨量が多くなるでしょう。特に神奈川県や千葉県など沿岸部が活発な雨雲の通り道となりそうです。線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性もあります。

今日5日に予想される1時間降水量は多い所で

関東地方北部 50ミリ

関東地方南部 80ミリ

甲信地方   60ミリ

伊豆諸島   50ミリ

明日6日12時までに予想される24時間降水量は多い所で

関東地方北部 120ミリ

関東地方南部 200ミリ

甲信地方   150ミリ

伊豆諸島   120ミリ

線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増える恐れがあります。

線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性のある地域と期間

神奈川県、山梨県、長野県 5日夕方にかけて

茨城県、埼玉県、千葉県、東京地方、伊豆諸島 5日昼過ぎから夜のはじめ頃にかけて

土砂災害、低い土地や地下施設への浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。交通機関への影響にも警戒が必要です。落雷や竜巻などの激しい突風にも注意が必要です。

●大雨が発生 とるべき対応は

大雨が発生 とるべき対応は

大雨が発生したら、安全を確保するために以下の点に注意してください。

① 河川や用水路には近づかないでください。普段は流れの遅い河川や用水路でも、大雨によって水かさが増したり、流れが速くなったりします。増水した用水路は道路との境目が分からなくなっていて、足を取られるおそれがあります。

② 運転の際は、アンダーパスなど低い道路は避けるようにしてください。低い道路には雨水が流れ込みやすいため、すぐに冠水してしまうおそれがあります。車が水没して故障したり、水圧によって、ドアが開かなくなったりして、車内に取り残されると、非常に危険です。無理をして通らず迂回するなどの対応をとってください。

③ 山などの急な斜面はいつ崩れるか分からないため、決して近づかず、斜面とは反対側に避難するようにしてください。土砂災害警戒情報や大雨警報の危険度分布を細かく確認して、状況を常に把握するようにしましょう。

④ 地下は浸水するおそれがあるため、雨漏りなど異変を感じたら地上に移動するようにしてください。地下では、危険を察知することが遅れてしまいがちです。こまめに気象情報を確認し、速やかに地上に移動できるようにしておきましょう。

⑤ 上流にダムのある河川の近くに住んでいる場合は、ダムの水位情報を確認するようにしましょう。大雨が長時間にわたって降り続くと、ダムは決壊を防ぐために放流を始める場合があります。

●内水氾濫とは

内水氾濫とは

内水氾濫とは、市街地に降った大雨が地表にあふれて起こる浸水被害です。アスファルトなどで大部分が舗装されている都市部などで発生しやすいとされています。

大きな川の水が堤防を越えてあふれ出す「外水氾濫」とは区別され、「内水氾濫」は下水道や用水路の排水能力を超える雨が降ったり、排水先の河川(本流)の水位が高くなったりして、行き場を失った雨水が市街地にあふれ出る災害です。川や用水路から水があふれ出すだけではなく、マンホールから水が吹き出すこともあります。

「外水氾濫」に比べ、「内水氾濫」は一般的に浸水の度合いが浅いという傾向がありますが、短時間で被害が発生し、川から離れた地域でも浸水が起きるとされています。

内水氾濫が起きやすい地域については、自治体がハザードマップにまとめている場合があります。日頃から自分の住んでいる地域のリスクを把握するようにしましょう。

また、大雨時には、テレビ、ラジオ、インターネットなどで最新の気象情報、災害情報、避難情報に注意し、危険を感じたら、早めに避難しましょう。氾濫した水の流れは、勢いが強く、歩くのが困難な場合があります。その場合は、緊急避難として、高い頑丈な建物にとどまることも選択肢の一つです。