長距離走れないBEVが売れすぎ!! 日本車電気自動車トップ10
ベストカー執筆陣が採点!! 日本車電気自動車ランキングトップ10
ほぼ定期開催している「ベストカー執筆陣が選ぶ日本車ランキング」。ここでは日本車電気自動車部門を発表する。ランキングは「トップ10」を選んでいるが「日本車に電気自動車が10台もあったっけ?」とご心配のアナタ。ありました!!
※本稿は2025年7月のものです
文:片岡英明、国沢光宏、西川 淳、ベストカー編集部/写真:日産、三菱、ホンダ、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2025年8月26日号
【画像ギャラリー】日本ではやはり軽BEVが盤石の人気!! 日本の電気自動車ランキングトップ10(16枚)
ベストカー執筆陣が選ぶ日本車電気自動車ランキング
執筆陣が各車を10点満点で採点し集計。同点の場合は個人の最高点を獲得したクルマが上位、最高点が同じ場合はその人数が多いほうが上位、それでも決まらない場合は同順位としている
BEVのエントリーは全10台。新しさに欠けるのが寂しいところだが、現行日本のBEVを3人はどのように評価したのか?
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ほぼ評価どおりの結果に(片岡英明)
第1位は日産 サクラ。チョイ乗りの使い勝手のよさで日本のBEVで3年連続ベストセラー
上位3車は軽自動車クラスのBEVが占めた。サクラは、BEVで3年連続販売トップを記録している売れっ子だ。基本的なメカは2位になったeKクロスEVも同じだが、まとまりのいい専用デザインのサクラほどの存在感はない。
N-VAN e:は商用車登録だからシートの快適性はそれなりだが、キャビンは広く、シートアレンジも多彩だからレジャーユースには最適。モーターならではの軽やかな走りも好印象だ。5位にはモーターやバッテリーを一新し、航続距離を伸ばしたミニキャブEVが食い込んでいる。
4位は日産が威信をかけて送り出したアリア。海外勢と互角に戦える力作だ。e-4ORCEやNISMOは走りの洗練度が高い。
コスパに優れるのは軽BEV(国沢光宏)
第2位は三菱 eKクロスEV。サクラとコンポーネントを共用。性能は同じだがデザインはサクラよりも好みが分かれる
興味深いことに「ほぼ売れている順」ということになります。
自動車ジャーナリストの評価とクルマを買う人の評価ってズレることが多い。電気自動車はジャーナリストも客観的に見ているんだと思う。
実際、コストパフォーマンスという点で成り立っている日本製電気自動車はサクラ/eKクロスEVとN-VAN e:くらいのもの。中国勢や韓国勢と比べてしまうとお話になっていない。
ただ間もなく大きなマイナーチェンジを行うbZ4Xとソルテラが楽しみ! 価格を100万円程度引き下げ、性能を向上させているらしい。スズキのeビターラだって価格次第で面白いことになるだろう。日本の電気自動車も夜明けは近いか?
トップ5以外は少々キツい(西川 淳)
第3位はホンダ N-VAN e:。軽商用BEVなのでスペース効率は絶大。レジャーに使えるのもN-VAN e:の大きな魅力
ベスト5までほぼ一致したので文句なし。しかし6位以下の電動モデルには積極的に評価すべき点があまりに少ない。
リーフは次世代に期待ですが、ほかの4台を最新の実用車として評価すると、日本製BEVがお先真っ暗に思えてきます。
現状のバッテリー技術では、小さなクルマの電動化が理にかなっています(もしくはロールスロイスみたいに超でっかいの)。
そういう意味で、サクラ&eKクロスの果たした役割はとても大きい。商用ユースも同様にBEVとの相性はいい。
そんななか、日産 アリアは大健闘じゃないですか。もっとちゃんと売っていれば、そしてこれをベースにいろんなモデル展開ができて注目を浴びることができていたら、と思うと残念でなりません。
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