どこまででも“気持ちよく”イケちゃうのが良いよね! 長距離ツーリングもオフロードだって自在にこなす「最上位アドベンチャーバイク」3選
移動も冒険もこの1台 最新技術でロングレンジに備える
フラッグシップのアドベンチャーモデルは、ロングツーリングとダート走行の両立を狙い、快適性を高める装備と先進電子制御を幅広く搭載したトップグレードです。
各メーカーが生産していますが、快適装備と電子制御、積載拡張を前提に設計される点が共通します。その上で各社はエンジン形式やサスペンション構成で個性を打ち出しています。
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今回は特徴的な3つのモデルを紹介します。
◯BMW「R1300GS」
まずはBMWのGSシリーズ最新世代モデルの「R1300GS」です。
BMW「R1300GS」
R1300GSは、新設計の1300cc水平対向2気筒を搭載し、7750回転で145PS、6500回転で149Nmを発生します。さらに、クランク下配置のギアボックスや左右カムチェーンの取り回し見直しによりコンパクト化を図り、欧州仕様で前モデル比12kgの軽量化を実現しています。
ボディにはフレームはシートメタルシェルの新メインフレームとダイキャストアルミのリアフレームを組み合わせ、前後はEVOテレレバーとEVOパラレバーを採用。
また、電子制御式ダイナミックサスペンションは減衰とスプリングレートを自動で適合させ、プリロードも自動調整です。ツーリングには停止時や低速時に約30mmシート高を下げるアダプティブ車高制御が用意されます。
ライディングモードは、Rain、Road、Eco、Enduroを備え、LEDヘッドライトやUSBソケットを標準装備します。運転支援ではアクティブクルーズコントロール、フロントコリジョンワーニング、レーンチェンジワーニングに対応します。
価格はR1300GSが284万3000円からの設定です。
◯ホンダ「CRF1100L Africa Twin アドベンチャースポーツES」
次は、ホンダのアフリカツイン系の長距離志向・上級グレード「CRF1100L Africa Twin AS」です。
ホンダ「CRF1100L Africa Twin アドベンチャースポーツES」
吸排気諸元の最適化や圧縮比変更、バルブタイミング見直しにより最大トルクを向上させ、DCT搭載車は発進特性と極低速域のコントロール性を高める制御に改良されています。
フロントは、19インチを新採用し、低重心化と取り回し性向上、長距離走行時の快適性に寄与します。さらに、前方からの風の流れをコントロールするようアッパーミドルカウルの形状を変更し、スクリーンにはバイオ由来のDURABIOを採用しました。
価格はアドベンチャースポーツESが194万7000円、同DCTが205万7000円です。
最後の1台はドゥカティの主力モデル
◯ドゥカティ「ムルティストラーダV4」
最後は、ドゥカティを代表するシリーズの現行主力である、「ムルティストラーダV4」です。
ドゥカティ「ムルティストラーダV4」
1158ccのV4グランツーリスモを搭載し、1万750回転で170PS、9000回転で124Nmを発生します。
さらにセミアクティブ制御のドゥカティ・スカイフックサスペンションは新センサーとバンプ検知機能により路面と荷重にリアルタイム適合。くわえて、自動車高低下装置やイージーリフト機能も利用可能です。
そしてアルミニウム製両持ち式スイングアームは、ピボット位置を従来比で1mm高め、アンチスクワット効果を高めてフル積載時のライン追従性を向上させています。
ホイールは、19インチと17インチの組み合わせで、鋳造、スポーク、鍛造の3種を設定し、鍛造は回転質量を削減して切り返しの俊敏性に寄与します。
排気系は、ユーロ5プラスに適合するよう再設計され、長時間走行での不快なノイズ低減を図っています。リアブレーキはディスク径を265mmから280mmへ拡大し、ペダルとフットペグも見直し済みです。
電子面では、フロント・トゥ・リアおよびリア・トゥ・フロントの配分を行うエレクトロニック・コンバインド・ブレーキを採用します。
価格は279万8000円です。
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いずれのフラッグシップアドベンチャーも長距離と未舗装路を視野に入れた装備を備えます。
用途に応じてエンジン形式や電子制御、積載や足まわりの考え方を確認すると選びやすくなるでしょう。