「施設に入れるのは親不孝?」親の介護どうする

(画像:『マンガで解決 老人ホームは親不孝?』)

両親の遠距離&在宅介護が限界になったイラストレーターの上大岡トメさん。急いで老人ホームを探し始めるのですが…。
上大岡さんの著書『マンガで解決 老人ホームは親不孝?』から一部を抜粋・再編集してお届けします。
【あわせて読む→】遠距離で両親を在宅介護→「限界」に直面した漫画家の実体験。「老人ホームを探そう」と決断するまで。施設を見学して初めてわかったこと

親を施設に入れるのは親不孝ですか?

(画像:『マンガで解決 老人ホームは親不孝?』)

(画像:『マンガで解決 老人ホームは親不孝?』)

(画像:『マンガで解決 老人ホームは親不孝?』)

(画像:『マンガで解決 老人ホームは親不孝?』)

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(画像:『マンガで解決 老人ホームは親不孝?』)

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住み慣れた自宅がベストとは言い切れない

「住み慣れた我が家が一番いい」と考える人は、親世代だけでなく子ども世代にも多いかもしれません。でも、本当にそうでしょうか。

その家に住み始めたのが数十年前であれば、働き盛りの頃から住んでいる家が、高齢期にも住みやすいかは疑問です。部屋数は多く、数十年分のモノがあふれ、収納場所は使いにくく、段差や階段もあるでしょう。

消費者庁の調べによると、転倒事故の約半数は住み慣れた自宅で起きています。室内に変化はなくても住む人の体が動きにくくなっているので、今まで問題のなかった小さな段差や電気のコード、床の滑りやすさなどをかわすことができないのです。

ひとり暮らしの場合なら、救急車を呼ぶことさえできない場合もあります。

車がないと不便な場所に住まいがある場合には、外出の機会も急激に減るでしょう。親しいご近所さんだって同世代、接点は減り始めます。

コミュニケーションの減少は、認知症のリスクを高めるとも言われています。在宅のまま、ピンピンコロリで亡くなるのは確かに理想です。でもそれは、努力だけでなんとかなる問題ではありません。

私が見る限り、最期まで「住み慣れた家」で過ごせる人は、よほど運がいいか、子どもが負担を背負ってくれている人です。私たちはもうそろそろ、「住み慣れた家信仰」を手放してもいい時期です。

年齢に応じた住まい方を、改めて考えてもいいのではないでしょうか。

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