料理家・栗原はるみ「私の人生を変えたレシピ」塩クッキーはハワイに届いて

75歳でレシピやライフスタイルを紹介する雑誌『栗原はるみ』を創刊。

号を重ねながら、雑誌の企画で挑戦したギターが新しい趣味になったり、猫を飼いはじめたり……。料理はもちろん、自分らしくひとりでも楽しく暮らすためのヒントを発信し続けている料理家の栗原はるみさん。

そんな栗原さんが、誌面だけではどうしても伝えきれない料理のコツ、そして何より料理を作ることの楽しさ、丁寧な暮らしのエッセンスをお届けするオンライン料理教室を9月にスタートさせます。

6月、7月にお届けした無料のインスタライブレッスンは、一週間で約7万人以上が視聴するなど、大反響!

料理家・栗原はるみ「私の人生を変えたレシピ」塩クッキーはハワイに届いて

6月のメニューはトマトすき焼きとたたききゅうり、7月は麻婆豆腐と卵チャーハン。レシピ、7月のアーカイブ動画は雑誌公式アカウントでも公開中!

今回は、栗原さんの人生を変えたレシピをご紹介します。

 

人生を広げてくれた塩クッキー

 

私の数あるレシピの中で「人生を変えたレシピはなんだろう」と考えた時、いちばんに思い浮かんだのがこの塩クッキーでした。

ふだん甘いものをあまり食べないのですが、この程よい甘さとちょっとした塩加減、ザクザクとした歯ごたえが大好きです。

10年前に初めて作ってから、自分の好きな味に近づけたい、レシピを見てくれた方が私と同じ味を再現できるようにしたい、という思いで数えられないほど試作を続けています。

作っている最中に生地がゆるくなった時、型で抜くには冷やしてかたくしないといけないとか、どの塩を使うのか?  厚さは?  とこだわり出すときりがなくて。難しいんです。

もちろん家庭によってオ ーブンも違いますし、食感は言葉や映像だけでは伝えられないから、全く同じ味にはならないでしょう。

たった一つのクッキーですが、それでもこだわった分だけ皆さんに伝わるから、と思って続けています。 

そうやって作り続けていたら6年前、縁があって、塩クッキーをハワイで販売することになりました。ハワイ島の塩を使っていて、おかげさまでたくさんの方においしいと言ってもらえます。

ハワイは私が大好きな場所なので定期的に行けるきっかけがあったらいいな、と思っていたから、とてもうれしかったです。

塩クッキーは私の人生を広げてくれたレシピです。

 

●材料 (25~30枚分[直径3.5㎝の花型])

バター(無塩)…100g

グラニュー糖…80g

卵黄…1個分

薄力粉…180g

ベーキングパウダー…小さじ¼

粗塩…適量

●準備

・バターは薄切りにしてボウルに入れ、室温でやわらかくする。

・天パンにクッキングシートを敷く。

●作り方

1 バターは泡立て器でよく練り、グラニュー糖を加えて白っぽくなるまでよくすり混ぜる。

2 卵黄½個分を加え、さらに混ぜる。

3 薄力粉とベーキングパウダーを合わせてふるい入れ、ゴムべらでさっくりと切るように混ぜる。ラップ、またはクッキングシートに取り出し、その上にラップをかけてめん棒で8mm~1cm厚さにのばす。冷蔵庫に入れ、1~2時間休ませる。

4 オーブンは220℃に予熱する。

5 ラップを外して型で抜き、天パンに間隔をあけて並べる。残った生地もまとめてのばし、同様にする。

6 表面に溶いた卵黄½個分をはけで塗り、塩をひとつまみずつふり、220℃のオーブンで3~5分焼く。さらに180~200℃に温度を下げ、 5分焼く。焼き色がついても生地がやわらかい場合は、さらに130~140℃に温度を下げて3~5分焼く。焼き上がったら網にのせて冷ます。