愛猫に涼める場所を! 家の中の「ひんやりスポット」の作り方を獣医師が解説 |猫の暑さ対策
猫は暑さに強いといわれていますが、日本の夏は高温多湿で、近年の夏は暑さが特に厳しいですよね。
そのため、冷房対策に加えて、愛猫がちょっと涼める「ひんやりスポット」があると、より快適に過ごせるかもしれません。
今回は「ひんやりスポット」のつくり方について、獣医師の田草川佳実先生にお話を伺いました。
ひんやりスポットが必要な理由
愛猫に涼める場所を! 家の中の「ひんやりスポット」の作り方を獣医師が解説 |猫の暑さ対策
引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫は、肉球や鼻の一部しか汗をかかないため、風にあたっても涼しさを感じにくいとされています。
そのため、体に直接触れるひんやりグッズを用意したり、空間全体の温度を下げたりする工夫が必要になるのです。
また、猫が激しく運動したあとは、冷房が効いていても暑く感じる可能性が。家のどんな場所、どんな温度が快適であるかは、猫の好みや体調などによっても異なってきます。
そのときどきで猫が「快適」と感じられる場所を選べるように、あらかじめいくつかの選択肢を用意しておくことも大切です。
ひんやりスポット、どこにつくる?
引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー
ひんやりスポットをつくっても、愛猫が必ずしもその場所を気に入ってくれるとは限りません。愛猫にとって最適なひんやりスポットをつくるためのポイントをご紹介します。
愛猫が好む場所につくろう!
まずは、猫のベッドの近く、よく寝転んでいるような場所など、ふだん猫が多くの時間を過ごしている場所に作りましょう。
好きな場所でも気がのらなければ使わないこともあるため、初めて試すときから複数個所におけるとよいですね。
風通しのよい場所もおすすめ
暑い季節などは、熱気のこもらない風通しのよい場所を好みます。
玄関や階段、廊下といった風通しがよくひらけた場所にひんやりスポットをつくれば、猫が涼みに行く可能性が高くなるかも。
また、エアコンが苦手な猫の場合、棚の上やロフトといった高い場所や、冷たい空気が届きにくいところに作るのもおすすめです。
ひんやりスポット、どんなアイテムでつくる?
引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー
では、具体的にどうやってひんやりスポットを作るのがよいのでしょうか。ここではアイテムを設置する方法をご紹介します。
通気性がよく熱がこもりにくい「段ボール」「すのこ」
まずおすすめするのが、段ボールやすのこ。
段ボールの断面、すのこの板のすき間に空気が通ることによって、体の熱がこもりにくく、適度な涼しさを感じられます。
また、段ボールは空気の層ができるために保温性もあり、冬に猫が暖を取る場所にすることもできるため、通年でおすすめできます。
冷たさを感じられる、マットやボードを使う
接触冷感により体で直接冷たさを感じられるアイテムを取り入れるのもよいでしょう。具体的には、麻やポリエステル素材のマットや、金属製のボードなどを使うのもおすすめ。
これらの素材は、熱伝導率が高く、触れると体の熱が移動するため、猫は冷たさを感じられます。
ただ、とくに金属製のアイテムは日の当たる場所では温度が上がりやすいため、日陰の涼しいところに置くようにしてください。
ひんやりスポットを作ることで、愛猫の暮らしがより快適になるかもしれません。
今回ご紹介したポイントを参考に、愛猫が気に入るひんやりスポットづくりにぜひチャレンジしてみてください。
お話を伺った先生/田草川佳実先生(聖母坂どうぶつ病院副院長)
参考/「ねこのきもち」2025年7月号『おうちの暑さ対策に、もうひと工夫 猫がいたくなるひんやりスポットのつくり方』
文/亀田はるか
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。