やっぱりフェルスタッペンはすごいや……レッドブル代表”驚嘆”「毎日彼と仕事してるのに、まだ驚かされる」

 レッドブルのチーム代表であるローレン・メキーズは、オランダGPでのマックス・フェルスタッペンの走りには、チームの誰もが「驚嘆」していると語った。

 フェルスタッペンは2016年のスペインGPからレッドブルに昇格。その初戦でいきなり勝利を手にすると、昨年までの間に4度のワールドチャンピオンを獲得するなど、数々の記録を更新してきた。

 今季はマクラーレンが圧倒的な強さを見せているため、フェルスタッペンはチャンピオン争いに加われていない。しかしそれでも、フェルスタッペンはマクラーレン勢を度々苦しめる走りを見せている。

 オランダGPではフロントロウを独占したマクラーレンのすぐ後ろ、3番グリッドからスタートしたフェルスタッペン。ソフトタイヤを履くというギャンブルも相まって素晴らしい蹴り出しを見せると、ターン2のアウト側を大胆に走り、ランド・ノリスをオーバーテイク。2番手に浮上した。その後も首位を行くオスカー・ピアストリに迫ったが、コース上に出ていた砂に足を取られて姿勢を崩してしまい、攻略とはいかなかった。

 その後ソフトタイヤのデグラデーションが進んだため、フェルスタッペンのペースは下落してノリスに抜き返されることになった。しかしそのノリスは後にマシントラブルでストップ。最終的にフェルスタッペンは2位フィニッシュを果たした。

 フェルスタッペンの1周目のオーバーテイクは、まさに彼らしいアタックであったと言えよう。今年はベルギーGPのスプリント、そしてエミリア・ロマーニャGPのそれぞれ1周目にピアストリをオーバーテイクして勝利を掴んだが、今回のオーバーテイクもそれに並ぶ衝撃的なシーンだった。

「正直に言って、1周目にはピットウォールで、彼がやってのけたことには驚かされた。毎日彼と仕事をしているとは言えね」

 レッドブルのメキーズ代表は、フェルスタッペンの走りをそう評価した。

「まさに『どうやってあんなことやったんだ? どうやってああいう展開を作ったんだ? どうしてコースアウトしないんだ?』というような感じだった」

「スパのスプリントでのスタート直後に、マクラーレンを抜いた時と少し似ている。彼はチャンスは一度きりだと分かっていた。今がその時だと。そしてそれを成功させるために全力を尽くした。彼のプレイを見ると、今でも言葉がでない。本当に素晴らしい」

 オランダGPはフェルスタッペンにとっては母国グランプリ。ゆえに彼を応援するファンがスタンドに数多く詰めかけ、熱狂的な雰囲気になる。そういう時にはプレッシャーを感じるドライバーもいるが、フェルスタッペンは動じることなく冷静に戦いに挑んだ。

「マックスを見れば、彼がレースをコントロールしている様子が分かる。あらゆる注目やプレッシャーの中でも、彼は非常に冷静だ」

 そうメキーズ代表は語った。

「彼は週末に向けて、非常に綿密なアプローチをとっている。その点から見ると、彼にとってもチームにとっても、それほど慌ただしいモノではなかったと思う。ファンから、良いエネルギーをもらっただけのようだ」

関連ニュース:
  • F1F1分析|角田裕毅にとって”逆風だらけ”だったオランダGP。その中での9位入賞は評価すべき結果
  • F1レッドブルに忖度ナシ。フェルスタッペン追走3位のハジャーに“順位キープ命令”は下らず「ペース次第では間違いなく攻撃していた」

友だち追加

Follow @MotorsportJPRead Also: