記録更新:ウクライナ人スナイパーが4,000キロメートの長距離狙撃を成功させる
長距離狙撃の新記録

前線で任務に当たっていたウクライナ人スナイパーが長距離狙撃の世界記録を樹立したようだ。この狙撃は人工知能(AI)の支援を受けて行われたもので、ロシア兵2人を排除したという。
4,000メートル離れた場所から狙撃

ウクライナ人ジャーナリストのユーリ・ブトゥソウ氏が動画とともに公開した記事によれば、このスナイパーはウクライナ製のライフル「スニペックス・アリゲーター」を用いて、4,000メートル離れた地点にいたターゲットに銃弾を命中させたとのこと。
窓から飛び込んだ弾丸

ウクライナの軍事ニュースサイト「Militarnyi」によれば、ブトゥソウ氏は「ウクライナ軍のスナイパーによる4,000メートルの狙撃は命中が確認され、実戦における狙撃としては最長記録を更新しました。弾丸は標的のそばにあった窓を貫きました」と説明。これが事実だとすれば、驚くべきことだ。
画像:Telegram @ButusovPlus
人工知能(AI)による支援

同氏はさらに、この狙撃は今年8月14日に、人工知能(AI)による照準支援のもとで行われたと明かした。さらに、AIにはドローンから観測データが送られていたとのこと。
画像:Telegram @ButusovPlus
ロシア兵2人に名中

ウクライナ支援プラットフォーム「United24」によれば、弾丸はロシア兵の集団が配置されていた建物の窓を貫いたという。さらに、一部の報道ではロシア兵2人が被弾したとされている。公開された動画では、煙突の左側の窓に着弾したことが示されているが、ターゲットに命中したかどうかは不透明だ。
画像:Telegram @ButusovPlus
狙撃部隊「ゴースト」

今回の狙撃はポクロウシク周辺の防衛線で、狙撃部隊「ゴースト」所属のスナイパーが実施したものだ。「United24」によれば、同部隊は今年に入ってからだけでロシア兵およそ1,000人を排除したとのこと。
画像:Telegram @ButusovPlus
メンバーはわずか8人

大きな戦果を挙げる「ゴースト」部隊だが、メンバーはわずか8人だ。それにもかかわらず、短期間のうちに多数のロシア兵を排除するという、顕著な活躍を見せているのだ。
これまでの最長記録

これまでの長距離狙撃記録はウクライナ保安庁所属のヴィアチェスラウ・コヴァルスキー(58)が2023年11月に打ち立てたものであり、そのときの距離は3,800メートルだった。「United24」が報じている。
異なるタイプのライフル

コヴァルスキーはヘルソン州で任務に当たっており、ウクライナ製の多口径ライフル「ホライゾンズ・ロード」を用いたとのこと。このライフルは今回使用された「スニペックス・アリゲーター」とはまったく異なる。
画像:Wiki Commons By Army Inform, Mykola Fedorkiv, CC BY 4.0
スニペックス・アリゲーターとは?

『キーウ・ポスト』紙によれば、スニペックス・アリゲーターは14.5ミリメートル口径のライフルであり、銃弾の初速は秒速980~1,000メートルだという。重量はおよそ25キログラムあり、これによって反動を抑える仕組みだという。
画像:Wiki Commons By Сергій Воронков, CC BY 4.0
本来は対物ライフル

また、このライフルは対物用として開発されたもので、威力を発揮するのは通常、2キロメートルまでだ。本来は敵の車両や装備品を破壊するためのものだが、今回は兵士の排除に用いられたということだろう。
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