キャデラックF1、新チームなのに旧車テスト実施? フェラーリのマシンをレンタルか
キャデラックF1チームは、2026年のF1参戦開始を前に、ライバルチームからマシンを借りてテストを実施する計画を明らかにした。
各F1チームは、2年以上前のマシンを使って最大20日間のテストを実施することができる。これは旧車テスト(TPC)と呼ばれており、若手ドライバーのトレーニングや、時には現行車両の問題解決に利用されたりしている。
当然ながら、新チームであるキャデラックはこのTPCに使えるマシンは所有していない。しかしチーム代表のグレアム・ロードンは、今年中にキャデラックがTPCを実施する計画だと明かした。
ロードンは具体的なチーム名は明かさなかったが、他チームと協力することでTPCを実施すると説明した。キャデラックはゼネラルモーターズがパワーユニット(PU)サプライヤーとなる2029年まで、フェラーリ製PUを使用することになるため、その”他チーム”はフェラーリになるという見方が有力だ。

Lewis Hamilton, Ferrari
「今年から車両テストも導入する」と、ロードンは語った。
「当然ながら他チームとの協力が必要だが、これは規定上完全に許容される範囲だ」
「我々は着実に準備を進め、開幕戦が行なわれるメルボルンに到着した時点ですぐにきちんと戦えるよう計画を立てている」
「ドライバーたちも非常に重要な役割を担っている。彼らと過ごす中で感じるのは……彼らの言葉を代弁するつもりはないが、レースへの意欲が非常に高いということだ」
キャデラックのTPC計画はまだ確定していないものの、ロードンは3月6~8日の開幕戦オーストラリアGPに向けた準備方法は他にもあると述べた。
「TPC仕様車も現行車も運用できる状態ではないが、すでにレースイベントのシミュレーションを実施している」
「次にそれを実施するのはモンツァだ。木曜日から日曜日までチーム全員が完全に統合された状態で、スタートからフィニッシュまでの完全なレースウィークエンドとしてシミュレーションする」
「来年のメルボルンに向けた準備計画は非常に明確で、レースシミュレーションだけにとどまらない点が極めて重要だ」
「前回シミュレーションを実施した際には、週末を通して英国と米国で計50~60名のエンジニアが全面的に関与し、全員が互いの連携に慣れる必要があった」

Valtteri Bottas, Sergio Perez, Cadillac
これにはドライバーとの連携も含まれている。ただボッタスは現在、メルセデスのリザーブドライバーであるため、ロードンはメルセデスと日程の調整を進めているという。一方、ペレスはレッドブルを離脱してフリーであるため、現在はF1復帰に向けた準備に完全に集中している。
「近いうちに必ずファクトリーを訪問することを計画している」とペレスは語った。
「僕が意見を反映させたい事項については既に連絡を取っている。その時期がまさに今なんだ」
「チームとは頻繁に連絡を取り合い、訪問も続けるつもりだ。また、年内に何らかの走行機会を得られるか楽しみにしている。冬のテスト開始時に万全の状態で臨むため、再びスピードを取り戻す必要があるからだ」

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