【シニアの収入源】厚生年金と国民年金、70歳代の「平均年金月額」はいくら?《70~79歳》1歳刻みで解説
「貯蓄ゼロ」の「おひとりさま」は何人にひとり?いまどきシニアのお金事情
【シニアの収入源】厚生年金と国民年金、70歳代の「平均年金月額」はいくら?《70~79歳》1歳刻みで解説
年齢を重ねると普段の生活費に加えて、医療費や介護費用などがかかる場合もあります。
シニア世代になると、年金収入を中心に暮らす方が多くなりますが、いまのシニア世代はどれくらいの金額を受け取っているのでしょうか。
また、年金だけでは足りない分は貯蓄や他の収入で補っている場合もあります。貯蓄が十分な方もいれば、貯蓄ができていないという方など、人それぞれです。
この記事では、70歳代の厚生年金・国民年金の受給額の平均について1歳刻みで解説します。貯蓄額の平均・中央値や金額別の割合についても紹介しますので、参考にしてみてください。
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【70歳代おひとりさま世帯】「貯蓄ゼロ」の世帯は何パーセント?
実際に70歳代のおひとりさま世帯に目を向けると、貯蓄がほとんどない、もしくは全くないという家庭も珍しくありません。
たとえば、金融経済教育推進機構が実施した「2024年 家計の金融行動に関する世論調査」では、70歳代単身世帯における「貯蓄なし」の割合が次のように示されています。
70歳代・単身世帯の金融資産保有額(金融資産非保有世帯含む)
・金融資産非保有:27.0%
・100万円未満:5.1%
・100~200万円未満:5.7%
・200~300万円未満:4.9%
・300~400万円未満:3.9%
・400~500万円未満:2.2%
・500~700万円未満:7.3%
・700~1000万円未満:5.9%
・1000~1500万円未満:8.9%
・1500~2000万円未満:4.7%
・2000~3000万円未満:6.1%
・3000万円以上:15.9%
・無回答:2.4%
・平均値:1634万円
・中央値:475万円
平均貯蓄額は1500万円を超えているものの、全体の約3割が貯蓄ゼロという結果からも、実際には経済的に厳しい暮らしを強いられている高齢者世帯が一定数存在することがうかがえます。
続いて、老後の生活を支える中心的な収入源である公的年金の平均受給額について確認してみましょう。
【70歳代】厚生年金と国民年金「平均年金月額」はいくら?
厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、現代シニアの平均的な年金額について見ていきます。
70歳代(70歳~79歳):厚生年金の平均月額はいくら?
70歳代の厚生年金額
・70歳:厚生年金14万4773円
・71歳:厚生年金14万3521円
・72歳:厚生年金14万2248円
・73歳:厚生年金14万4251円
・74歳:厚生年金14万7684円
・75歳:厚生年金14万7455円
・76歳:厚生年金14万7152円
・77歳:厚生年金14万7070円
・78歳:厚生年金14万9232円
・79歳:厚生年金14万9883円
70歳代(70歳~79歳):国民年金の平均月額はいくら?
70歳代の国民年金額
・70歳:国民年金5万8956円
・71歳:国民年金5万8569円
・72歳:国民年金5万8429円
・73歳:国民年金5万8220円
・74歳:国民年金5万8070円
・75歳:国民年金5万7973円
・76歳:国民年金5万7774円
・77歳:国民年金5万7561円
・78歳:国民年金5万7119円
・79歳:国民年金5万7078円
国民年金の平均受給額は月額5万円台、厚生年金は月額14万円台となっていますが、特に厚生年金は個人の働き方や収入によって大きく差が出やすくなっています。
また、貯蓄額と同様に年金の平均値も一部の高額受給者によって押し上げられており、実際にはその水準に届かない人も少なくないのが現状です。
将来受け取る年金額は現役時代の就労状況に左右されるため、ライフプランを考える際には年金も視野に入れたキャリア設計が重要です。
自分の年金見込額は、毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」や、インターネット上の「ねんきんネット」で確認できるので、これらを活用して早めに把握しておくと安心です。
老後に向けて貯蓄を始めてみよう
70歳代の貯蓄額の平均や、年金受給額の平均など、お金事情について見てきました。
現役世代の方のなかには、年金だけでは生活費が足りないかもしれないと感じた方もいるかもしれません。
年金受給額は人によって異なります。これから年金を受け取るという方は、まずは自分の年金がどれくらいなのか、見込額を確認してみてはいかがでしょうか。自分の年金見込額を把握することで、毎月いくら貯蓄から補填したいかという想像がしやすくなります。
短期間でお金を貯めようとすると、月々のやりくりに無理が生じたり、ストレスが貯まったりすることがあります。そのため、長期的に貯蓄を続けることを意識すると良いでしょう。
まずは毎月の積み立てを始めることや、削減できる固定費を探してみるなど、自分にできることから始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
・金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」
・厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」