公的年金と並ぶ? 重要な収入源とは… 「年収300万~500万円未満」世帯が答えた「老後の生活資金源」ランキング

公的年金と並ぶ? 重要な収入源とは… 「年収300万~500万円未満」世帯が答えた「老後の生活資金源」ランキング

老後の生活資金源、「年収300万~500万円未満」世帯の答えは?

5000世帯を対象に金融資産や借入金、家計の状況などを聞いた調査「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(金融経済教育推進機構)から年収300万~500万円未満世帯の「老後における生活資金源」について見ていこう。

※家計の金融行動に関する世論調査2024年(二人以上世帯、単身世帯、総世帯の各調査)

「公的年金」にも頼るが…次点に迫る「働く」選択肢

単身世帯のランキングは次のようになっている。

年収300万~500万円未満_老後における生活資金源(単身世帯)

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(※実数642、3つまでの複数回答)よりFinasee編集部作成

年収300万~500万円未満_老後における生活資金源(単身世帯)ランキング

1位 公的年金 60.7% 2位 就業による収入 53.6% 2位 企業年金、個人年金、保険金 34.1% 4位 金融資産の取り崩し 31.2% 5位 利子配当所得 13.4%

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(※実数642、3つまでの複数回答)よりFinasee編集部作成

単身世帯では公的年金を老後の主な収入源として考える人が60.7%と、6割を超えている。また注目すべきは、半数以上(53.6%)が「就業による収入」を老後の資金源として考えている点だ。このことから老後は公的年金と、働いて得た賃金を併せて乗り切ろうという姿勢が見てとれる。

一方で企業年金や個人年金、保険金を資金源とするという答えも34.1%と3割を超え、金融資産の取り崩しを予定しているとの声も31.2%と、同程度ある。

なお、利子配当所得を老後の資金源と考える人は13.4%と1割強、不動産収入は4.0%と少数派にとどまっている。基本としては年金と就業の二刀流がスタンダードと考えているようだ。

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公的年金をベースにしつつ、複数の資金源で生活費をカバー

老後の生活資金源について年収300万~500万円未満の二人以上世帯はどう考えているのだろうか。

年収300万~500万円未満 老後における生活資金源(二人以上世帯)

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(※実数1321、3つまでの複数回答)よりFinasee編集部作成

1位 公的年金 75.0% 2位 就業による収入 45.5% 2位 企業年金、個人年金、保険金 32.4% 4位 金融資産の取り崩し 29.8% 5位 利子配当所得 12.0%

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(※実数1321、3つまでの複数回答)

二人以上世帯のランキング1位は「公的年金」で75.0%だった。2位は「就業による収入」で45.5%。老後も働いて収入を得ようと考えている世帯が半数近くいる。また3位は「企業年金、個人年金、保険金」(32.4%)、そして4位は「金融資産の取り崩し」(29.8%)だった。

調査結果からは公的年金を基本としつつも、就業、私的年金(企業年金、個人年金、保険金)、金融資産の取り崩しなど、複数の資金源を補助的に組み合わせることを考えている姿勢がうかがえる。

老後も働き続けるには健康が大切であり、並行して取り崩しできる十分な額の金融資産を確保しておくことも必要だ。今からでもできることから取り組み始めてはいかがだろうか。

<調査概要> 調査名/「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(金融経済教育推進機構) 調査時期/令和6年6月21日~7月3日 調査対象/単身世帯:全国2,500世帯(20歳以上80歳未満で単身で世帯を構成する者)、二人以上世帯:全国5,000世帯(世帯主が20歳以上80歳未満で、かつ世帯員が2名以上)、総世帯:令和3年調査より二人以上世帯、単身世帯の調査方法が同一となったことから、両調査の計数を合算する形で作成を開始した参考計表 調査方式/インターネットモニター調査

Finasee編集部

「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。