6年ぶり予選通過&12年ぶり復活Vへ 藤本佳則が3位発進

6年ぶりのツアー予選通過へ。藤本佳則が3位発進を決めた
◇国内男子◇ISPS HANDA 夏の決戦・誰が一番強いんだトーナメント 初日(21日)◇北海道ブルックスCC(北海道)◇7286yd(パー72)◇晴れ(観衆733人)
ホール別難度1位の18番。ティショットでフェアウェイを捉えた藤本佳則が、力強いアイアンショットでグリーン前カラーに運び、パターで寄せて難なくパーで締めくくった。前半7番(パー3)で3パットのボギーを1つたたいたものの、8バーディを奪った7アンダー「65」に「スコア? 良かったですね」。2019年4月「東建ホームメイトカップ」最終ラウンドでマークして以来のビッグスコアで、首位と1打差3位発進を決め、言葉少なに喜びをかみしめた。

左肩、左手親指の負傷からスランプに
強豪・東北福祉大OBで松山英樹らの2年先輩は、大学1年で「日本学生」優勝。2012年の国内メジャー「日本ゴルフツアー選手権」をプロ転向5戦目で制した実力者だった。ところが、20年にゴルファーの職業病とも言える左手親指痛を発症。21年には左肩に大量の水がたまる症状も出て、スランプに陥った。「負傷は時間が経てば治るけど、感覚はなかなか戻ってきませんから」。ツアーで予選通過したのは、2019年11月「ダンロップフェニックス」が最後。その後はQTもクリアできず、出場試合自体が激減した。
「今年に入ったぐらいから、いい球が打てるようになった」。不調の中でも、体力、筋力は維持。体重は68kgから72kgにアップ。「飛距離とかは全く落ちてません」とようやく戦える状態になった。

まずは「自信」を取り戻したい
今季は下部ACNツアー8試合に出場しているが、レギュラーツアーは前週、今週の主催者推薦出場を含めて3試合目。「ずっとアカンかったから、やっぱり自信を取り戻したいです。ゴルフは4日間なんで…」。残り3日。まずは6年ぶりの予選通過を。その先にツアー2勝目だった2013年10月「TOSHIN GOLF TOURNAMENT」以来、11年315日ぶり、国内ツアー史上3番目となるブランクVへの挑戦が待っている。(北海道苫小牧市/加藤裕一)