“歴代最強ライダー”巡る議論が再燃? 天才ストーナー、今のマルケス相手には勝てないと示唆

 MotoGPで2度王者となったケーシー・ストーナー。彼は2025年現在、ベテランとなったマルク・マルケスの発揮している力を称賛している。

 ストーナーはドゥカティとホンダという異なる2メーカーでチャンピオンに輝いている、天才と名高いレジェンドライダー。若くして引退した彼は、彼の座っていたホンダのファクトリーシートを受け継いでMotoGPで一時代を築いたマルク・マルケスとも、しばしばその才能を比較される存在だ。

 そんなストーナーは、デモランイベントもあり参加したオーストリアGPにおいてメディアの取材に応えると、昔ならともかく、今のマルク・マルケスには勝てないかもしれないとほのめかした。

「以前のマルクなら、僕は勝てたかもしれない……でも今の彼は、特別な何かを持っているようだ」

 ストーナーはそう語る。さらにオーストリアGPを機に導入されたスタビリティコントロールシステムとからめつつ、マルケスが持つスキルが今のMotoGP環境での優位性となっているとも語った。

「マルクは過去の経験や記憶から、こういったコントロール無しでのバイクの乗り方を分かっている。ダニ・ペドロサはワイルドカードで乗っても速いけど、彼にも同じことが言えると思う」

 そしてマルケスが絶好調な一方で、今シーズンは苦しんでいるチームメイトのフランチェスコ・バニャイヤの状況についても言及した。

「マルクのようなライダーがチームメイトになって、予想外のことをしてくると、確かにそれを受け入れるのは難しい。だけどマルクが問題になっているのは、バニャイヤに対してだけじゃなく、他の全てのライダーもそうだ。以前は全てのライダーに勝つチャンスがあったが、今はル・マンのような特殊なレースにでもならなければ、誰も勝てるチャンスがあるとは感じていないんだ」

「今はスロットルを回して、あとはエンジニアに任せるだけだ。でもその一方でマルクはスロットルを開けるタイミングやタイヤのケアをちゃんと理解している。電子制御によってそれらの多くの問題が覆われても、他のライダー達よりも、すこしだけど多くの事をやれるんだ」

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