重鎮プロストからの褒め言葉に、ピアストリ感激「信頼性に対する懸念は、彼の時代と大きく違うけどね」
今年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードに、4度のF1チャンピオン経験者であるアラン・プロストが登場。マクラーレンMP4/2Bと、マクラーレンMP4/4をドライブした。
プロストはその際、今季のF1でランキング首位を走っているオスカー・ピアストリ(マクラーレン)を賞賛。このことを伝えられたピアストリは「本当に素晴らしいこと」だと感激した。
マクラーレンのある意味”先輩・後輩”同士であるプロストとピアストリは、かつてアルピーヌで共に働いていた。プロストはアドバイザー兼社外取締役を務め、ピアストリは同チームのジュニアアカデミーに所属していたのだ。
プロストはそんなピアストリについて、自分と似た特徴を持ったドライバーだと語り、賞賛した。
「彼の振る舞いが好きなんだ。オーバーテイクのタイミングを考え、少し賢く振る舞うところは、私にも少し似ているかもしれない」
この発言についてmotorsport.comから尋ねられたピアストリは、プロストの時代とはF1は大きく進化しており、アプローチの実践方法は大きく変わったと感じていると語った。
「アランからそう言われるのは、本当にクールだ。何人かの人から、彼と比較されたことがあるし、僕もそう思うところもあるんだ」
そうピアストリは語った。
「でも、状況は今とはかなり違うと思う。昔は信頼性に対する懸念がはるかに大きく、ドライバーに起因する信頼性の問題も多かったのは明らかだ」
「だから、ある意味では違うと思うけど、メンタリティは同じだ。一貫性を保つ必要があるんだからね」
ピアストリは、勝利を目指す上ではポイントを失うことがないように、リスクをマネジメントすることが重要だと語った。しかしその一方で、ポイントのことを考えすぎないようにすることも有益だったという。
ピアストリは今季のF1が夏休みを迎える段階で、チームメイトのランド・ノリスに9ポイント差をつけている。一時はピアストリが大きなリードを築き、今季のチャンピオン最有力のようにも見えたが、直近4レース中3レースでノリスが勝利したことにより、ふたりのポイント差がぐっと縮まった。
ただ近年のF1は、全車が完走するというのも珍しいことではなくなりつつある。それは、プロストがチャンピオンを獲った当時とは大きく異なる。
プロストが最初にチャンピオンを獲得した1985年は、15戦中3戦がリタイア。これに対してチームメイトのニキ・ラウダは、14戦中なんと11戦でリタイアを強いられ、大きく差がついた。翌1986年も、プロストがリタイア2回だったのに対して、チームメイトになったケケ・ロズベルグはリタイア8回である。
「1位と2位の違いなら7ポイントだが、レースを完走することができなければ、25ポイントか18ポイントの差がついてしまう可能性がある」
そうピアストリは語った。
「だからレースを完走し、一貫性を保ち、不必要なリスクを冒さないようにすることは、依然としてとても重要だ。その点は今も変わっていないと思う。でもその理由は、当時とはおそらくかなり異なっているだろう」
「でもメンタリティはおそらくかなり似ていて、これまでそれがうまく機能してきたと言えると思う」
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