9月「年金生活者支援給付金請求書のはがき」はいつ届く?届かない場合は?手続き方法や振込通知書など疑問を解説
申請方法や対象者、給付基準額とは?
9月「年金生活者支援給付金請求書のはがき」はいつ届く?届かない場合は?手続き方法や振込通知書など疑問を解説
年金を含めた所得が一定水準以下の方に支給される「年金生活者支援給付金」。
新たな対象となる人には9月に「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が送付される予定です。
年金生活者支援給付金は「申請をしないと受け取れない給付金」です。請求書が届いたら速やかに手続きを行いましょう。
今回は「年金生活者支援給付金」の手続き方法や対象となる人などについて詳細をご紹介します。
「はがきが届かなかったら?」「手続き方法は?」「いつ金額がわかる?」などの疑問も解説します。
※LIMOでは個別のお問い合わせへのお答えはいたしかねます。
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毎年9月の第1営業日から「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が順次送付。届かない場合は?
日本年金機構によると、新たに年金生活者支援給付金になる方には、毎年9月の第1営業日より「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が順次、郵送されます。
もし、新たに対象となるのに届かない場合は、以下のいずれかの方法で問い合わせをするとよいでしょう。
「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が届かない場合の連絡先
・給付金専用ダイヤルへの問い合わせ
・お近くの年金事務所へご相談
「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」手続き方法は?振込通知書はいつ届く?
では、年金生活者支援給付金の手続き方法について、該当者が多い2つのパターンの請求手続きの方法を紹介します。
すでに年金受給中で、新たに年金生活者支援給付金の支給対象となった場合
・毎年9月の第1営業日から「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が順次郵送されます
・必要事項を記載し、切手を貼ってポストに投函します
年金生活者支援給付金請求手続きのご案内
新たに老齢年金を受け取り始める人が、年金生活者支援給付金の支給対象となった場合
年金生活者支援給付金請求書(はがき型)
・65歳になる3カ月前に、年金受給に必要な「年金請求書(事前給付用)」に同封して、「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が届きます
・必要事項を記入し、受給開始年齢の誕生日の前日以降に、年金請求書と併せて年金事務所に提出します
原則として、請求した月の翌月分からの支給となります。届いた人は氏名記載などを行い、返送しましょう。早めの手続きをおすすめします。
なお、支給決定の場合は、支払い月の上旬に「振込通知書」が郵送されますので確認しましょう。
また、一度請求書を提出すれば支給要件を満たす限り2年目以降の手続きは不要で、継続して受給することができます。
「年金生活者支援給付金」とは?
「年金生活者支援給付金」は、老齢・障害・遺族それぞれの基礎年金を受給している人が、年金等の収入や所得の合計額が一定以下である場合に支給されるものです。
年金生活者支援給付金はだれでも受け取れるわけではなく、いくつかの条件を満たす必要があります。
どのような方が対象となるのか、確認してみましょう。
年金生活者支援給付金は3種類
「老齢年金生活者支援給付金」の支給要件
老齢年金生活者支援給付金の対象は、下記の支給要件をすべて満たす方です。
・65歳以上の老齢基礎年金の受給者
・同一世帯の全員が市町村民税非課税
・前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は88万9300円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は88万7700円以下(※2)
※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は除く
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で78万9300円を超え88万9300円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で78万7700円を超え88万7700円以下である方には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
「障害年金生活者支援給付金」の支給要件
・障害基礎年金の受給者である
・前年の所得(※)が472万1000円以下である(扶養親族等の数に応じて増額される)
※ 障害年金等の非課税収入は除く
「遺族年金生活者支援給付金」の支給要件
・遺族基礎年金の受給者である
・前年の所得(※)が472万1000円以下である(扶養親族等の数に応じて増額される)
※ 遺族年金等の非課税収入は除く
いずれの年金生活者支援給付金にも、前年の所得額が支給要件として関わっています。
次章では、年金生活者支援給付金の給付額について確認しましょう。
2025年度「年金生活者支援給付金」の給付基準額は2.7%増額
年金生活者支援給付金は、公的年金と同様に毎年度、物価変動に応じて支給額の見直しが行われます。
2025年度の給付額はいずれも前年度から2.7%引き上げられました。給付金の種類別に、月額を見ていきましょう。
年金生活者支援給付金の給付基準額
・老齢年金生活者支援給付金:5450円
・障害年金生活者支援給付金:障害等級1級6813円・2級5450円
・遺族年金生活者支援給付金:5450円
老齢年金生活者支援給付金のみ、上記の基準額をもとに保険料納付済期間や免除期間に応じて実際の給付額が計算されるため、個人差が出ます。
まとめにかえて
ここまで「年金生活者支援給付金」について確認してきました。
物価高による家計への圧迫が大きいこんにち。対象となる給付金の申請はしっかりとおこないましょう。
また、「年金生活者支援給付金」は物価高などにあわせて今年は増加したため、嬉しいと感じる人も多いのではないでしょうか。
毎年度基準額は改定されますので、その金額も確認するようにしましょう。
また現役世代の方は、少子高齢化や物価高騰が続いていることを考えれば、こういった制度だけに将来を託すのは少し危険かもしれません。
国の制度だけではなく、少額でも将来のために貯蓄する自助努力も必要になりそうです。老後に向けて年金見込み額の確認や貯蓄の検討などをおこないましょう。
参考資料
・日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)は、いつ頃送られますか。」
・厚生労働省「「年金生活者支援給付金制度」について」
・厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします~年金額は前年度から 1.9%の引上げです~」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
・厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
・日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金請求手続きのご案内リーフレット」
・日本年金機構「「ねんきんネット」による年金見込額試算」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金 振込通知書」