福井県「大野市がちょっとヤバいので来てください」→ 本当にヤバかった
福井と言えば、2024年に北陸新幹線が延伸して勢いづいていた。私もプレスツアーに誘われて行ってみたが、とにかく恐竜だらけの駅を見せつけてきたのを覚えている。
そんな福井県から連絡があった。大野市がちょっとヤバいので来てくれという。え、どしたん? 話きこか? とりあえず向かってみることに。
【写真】地元のジェラート店には醤油を使ったものも
・福井駅
ということで、1年ぶりくらいにやってきました福井駅! そういえば沖縄の方に最近、恐竜がウリのスポットができたと聞く。沖縄の恐竜がどうなのか知らないが、福井駅周辺の恐竜のいくつかは日常的に動いている。
動く恐竜が見たいなら福井駅はガチ。動かない恐竜もたくさんいるし、骨だけの恐竜もいるぞ。別にここ博物館とかじゃなく、ただの地方都市の駅なんだけど様子がおかしいんだよな。
・国道158号
そんな福井駅から移動し、ヤバいらしい大野市へ。ちなみに今回のプレスツアーには、案内人的な感じで福井新聞社のI氏が同行している。
いやぁ、実にのどか。あれ大野城っすよね。いい感じじゃないですか。で、何がヤバいんすか?
福井新聞社 I氏「観光客が減っていて」
えっ、そういうヤバみ? ガチなやつじゃないですか。聞くと、大野市が今ヤバくなってしまったのには、極めて明確な理由があった。
大野市は福井の内陸寄りで、岐阜と接している。九頭竜湖や白山国立公園の一部、鳩ヶ湯温泉など、けっこう有名なスポットを抱えている。冬はスキー場もあり、そこそこ観光資源を持っている。
だが、2025年3月に国道158号で大規模な土砂崩れが発生。大野市と岐阜を繋ぐ道の一つが通行不能になってしまったのだ。
それから4カ月……仮設の迂回路が完成し、7月18日にやっと通行止めが解除されたという状況。地図を見れば一目瞭然だが、そもそも岐阜から大野市に向かうルートは限られている。
そのうちの1本が失われたのは痛手だ。土砂崩れの現場近くな九頭竜湖周辺は特に観光客の減少が不可避だったのではないか。
しかしそれもすでに過去。アクセスは復活したということと、この機に大野市の魅力を発信したいということらしい。
・大野市
なるほどね。そして今いるのは大野市の中心部付近。軽くこの辺を見て回った後、より奥地の魅力的なスポットを回るのが今回の行程だという。この記事はその導入編にあたる。
ちなみに中心部の最大の見どころは、やはりずっと見えている大野城なのだろう。
城は秋から冬にかけて、特定の条件下で城が雲海に包まれる。その様子を、近くの戌山から見ることができる。「天空の城」で知られるやつだ。その時期はフォトグラファーで賑わうそう。
周辺には歴史的なスポットもいくつかある。例えば武家屋敷の旧田村家。
フゥー、なんかめっちゃ風車回ってるじゃん! SNS映えに強そう。季節限定でやっている風車棚だとか。
この建物は、大野藩の家老 田村又左衛門の屋敷を一度解体した後に復元したもの。内部は江戸時代の武家屋敷の様相が分かる仕様だ。
庭は日本庭園だが、盛られている土はかつての大野城の土居、つまり土塁の一部だったらしい。そして大野城の土居はもうこれしか残っていないそう。
武家屋敷を見た後にやってきたのは、御清水(おしょうず)。名水百選に選ばれている湧水だ!
涌いている部分は飲料水で、そこから数メートル先の下流は、野菜洗い場に定められている。しかし、見たところ令和の夏の野菜洗い場は、地元キッズの水遊びスポットとして人気だった。
素晴らしい事だ。やっぱ子供は夏休みにその辺で水遊びの一つもしなけりゃ、何か重要なものを得ないまま大人になりそうじゃんね。
そんな感じで軽く徒歩数分圏内くらいのエリアを歩いて回ったところで、我々を乗せる車がやってきた。
先に述べた通り、この記事は導入部分。ここからが本番だ。今から向かうのは、20分ほどの所にできたばかりの最新スポット。そこで私が暴走し、I氏が大変な目に遭うことになる。
参考リンク:ふくいドットコム
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.