赤ちゃんに染色体異常が見つかった。そして思い出す流産の記憶【作者インタビュー】
イラストレーターや漫画家として活躍する桜木きぬ(@kinumanga)さん。自身の死産の体験を振り返り、その葛藤や命の輝きをリアルに描いた『わたしが選んだ死産の話』は、連載元の「ダ・ヴィンチWeb」で累計1000万PVを獲得するなど大きな話題となり、電子書籍として発売された。
第2話「蘇る流産の記憶」より
第2話「蘇る流産の記憶」P1
第2話「蘇る流産の記憶」P2
2人目を考え始めて数年が経ったある日、ようやく念願だった妊娠が発覚する。喜びもつかの間、病院の診察を受けているときに医師から「染色体異常」の可能性を指摘される。
後日、羊水検査を受け「18トリソミー」という結果が告げられる。自然流産となることが多く、無事に産まれても生後1週間以内に約60%が死亡し、生後1年まで生存する子は10%未満という。
そこから主人公は悩み、もがき、苦しんで、最終的には死産を選ぶこととなる。物語はその後も続き、最後には「あの子がいてくれてよかった」という思いにいたるまでを描き、完結する。
本記事では同作品の第2話『蘇る流産の記憶』を抜粋し、この漫画に込めた思いなどを桜木さんに聞いてみた。
※紹介している内容は、個人の体験談でありすべての人に当てはまるものではありません。同様のことでお悩みの場合は医師・看護師ほか専門家に相談してください。また、センシティブな内容を含むため、閲覧にはご注意ください。
第2話「蘇る流産の記憶」P3
第2話「蘇る流産の記憶」P4
第2話「蘇る流産の記憶」P5
第2話「蘇る流産の記憶」P6
——我が子が染色体異常かもしれないと告げられたときのお気持ち、またご家族の反応など、当時のお気持ちを教えていただけますでしょうか。
「自分がショックなのと、家族にショックを与えてしまう、がっかりさせてしまうのは嫌だなという気持ちでした」
第2話「蘇る流産の記憶」P7
第2話「蘇る流産の記憶」P8
——何人もの医師にかかり、なんとか出産の道を探る主人公・きぬでしたが、最終的には中絶を決意します。ここまでの描写で描きたかったこと、また描くときに気をつけた点などを教えていただけますでしょうか。
「あったことをなるべく客観的にそのまま描きたいなと思いました。言い訳がましい気持ちや、誰かに責任を問いたい気持ちにもなりましたがそこはグッと堪えたつもりです」
第2話「蘇る流産の記憶」P9
第2話「蘇る流産の記憶」P10
第2話「蘇る流産の記憶」P11
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