欧州各国に忍び寄るロシアの影:ポーランドで破壊工作を行っていたスパイ32人が摘発される
ポーランドで摘発されたロシアのスパイたち

ポーランドのドナルド・トゥスク首相は、ロシアの差し金で破壊工作を行っていたと見られる容疑者32人を逮捕したと明かした。AP通信が伝えている。
画像:ウクライナのゼレンスキー大統領と記者会見に臨むトゥスク首相(写真右)
トゥスク首相の発言

『キーウ・インディペンデント』紙によれば、トゥスク首相は「現時点で、ロシアの特殊部隊に協力し、破壊工作を行ったと見られる容疑者32人が拘束されています」と述べたそうだ。
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容疑者はロシア人、ベラルーシ人、ウクライナ人など

AP通信によれば、このグループにはポーランド人に加え、ロシア人やウクライナ人、ベラルーシ人、さらには20代のコロンビア人の男まで含まれていたとのこと。
ロシア情報機関による放火の指示

このコロンビア人の男はロシアの情報機関から火炎瓶を用いた放火を行うよう指示されたという。2件の放火罪で起訴されており、最長で拘禁10年の刑が下される可能性がある。
「長期的な脅威」

トゥスク首相は工作員によるリスクを長期的な脅威だととらえ、懸念を示したという。『キーウ・ポスト』紙が伝えている。
懸念を示すトゥスク首相

同首相いわく:「米国やNATO、欧州諸国をはじめ、各国はこれを今後も続く長期的な脅威だと見なしています」
NATOの前哨基地

ポーランド局「TVP ワールド」いわく、ポーランドはNATOにとって最大の前哨基地であり、西側諸国によるウクライナ支援の中継拠点だ。
不正規戦争をしかけるロシア

また、同放送はポーランドの現状について、ベラルーシおよびウクライナと国境を接しており、ロシアがしかける非正規戦争に対して脆弱だと指摘した。
取り締まりを強化するポーランド当局

『キーウ・インディペンデント』紙は今年6月に、ポーランド人の男がスパイ容疑で逮捕されたと報じたが、この事件はポーランド当局がロシアおよびベラルーシのスパイネットワークに対する取り締まりを強化する中で起きたものだという。
ヨーロッパ各地で破壊工作

『キーウ・インディペンデント』紙によれば、西側諸国の当局者らはロシアがウクライナの同盟国に揺さぶりをかけるため、ヨーロッパ各地で破壊工作を行っていると警鐘を鳴らしている。
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