当事国不在で領土交換議論 米ロ首脳、停戦合意せず

会談後、共同記者発表するロシアのプーチン大統領(左)とトランプ米大統領=15日、米アラスカ州アンカレジ(ロイター=共同)

 【アンカレジ共同】トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領は15日(日本時間16日)、米アラスカ州アンカレジの米軍基地で直接会談に臨んだ。トランプ氏によると、最大の焦点だったウクライナ停戦に向けた合意には至らなかった。プーチン氏は「危機の根本的な原因を除去しなければならない」と従来の強硬姿勢を維持。両首脳は当事国ウクライナ不在のまま、同国とロシアの「領土交換」を議論した。

 トランプ氏は共同記者発表で「多くの点で合意したが、大きな問題がいくつか残っている」と述べたが、詳細の説明は避けた。米東部時間16日にウクライナのゼレンスキー大統領や欧州首脳らに会談結果を電話で説明。ゼレンスキー氏は米国の招待を受けて18日にワシントンを訪問し、トランプ氏と会談する。

 3年半続くロシアによるウクライナ侵攻の開始後、米ロ首脳が対面したのは初めて。停戦交渉の進展で具体的成果を示せず、戦闘がさらに長引く懸念が強まった。ロシア通信によると、会談は2時間45分で、予定より早く切り上げられた。

会談のため米アラスカ州アンカレジのエルメンドルフ・リチャードソン米軍基地に到着し、握手するロシアのプーチン大統領(左)とトランプ大統領=15日(AP=共同)

会談するロシアのプーチン大統領(左)とトランプ米大統領=15日、米アラスカ州アンカレジ(ロイター=共同)

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