押し出し四球で延長サヨナラ負け、巨人は交流戦最下位転落…阿部監督「追いつけたことが収穫じゃないですかね」

11回1死満塁、大城〈10〉にサヨナラの押し出し四球を与え、肩を落とす中川(14日)=須藤菜々子撮影
オリックス2―1巨人(交流戦=14日)――オリックスがサヨナラ勝ちで3連勝。延長十一回に一死満塁と攻め、大城が押し出し四球を選んだ。3番手の山岡が2勝目。巨人は終盤の好機を生かせなかった。

7回2死、空振り三振に倒れた坂本(中央)(14日)=須藤菜々子撮影
巨人にとって2日前のソフトバンク戦に続く延長戦は十一回、6番手の中川がサヨナラの押し出し四球を与えて幕を下ろした。この日も懸命につないだ救援陣は責められない。試合は、オリックスの宮城を打ち崩す「あと一本」が出ず、投手陣をしっかりと援護できない打線にもどかしさが募る展開だった。
宮城との対戦は4年ぶり。当時2年目で売り出し中の左腕に七回二死まで無安打、13奪三振に抑えられ、黒星を喫した苦い記憶があった。さらに成長を遂げた宮城を、亀井打撃コーチはDeNAの東と重ね、「ボールの質、制球力ともに日本球界を代表する左腕。我慢しながらワンチャンスをものにしたい」と対策を練っていた。

11回2死2、3塁のチャンスで内野ゴロに倒れた岸田(1塁手・頓宮)(14日)=大塚直樹撮影
ただ、この日も、直球とスライダー、時に80キロ台のスローカーブも交える攻めに手を焼いた。ゼロ行進の後、八回二死から泉口の適時打で1―1に追いついたものの、九回一死二塁の勝ち越しのチャンスは、岸田、坂本が連続で内野ゴロに打ち取られ、打ち崩すことはできず。坂本は、「(宮城が)いい投手だというのは分かっていた。投手陣に申し訳ない」と振り返った。
交流戦10試合を消化し、1試合平均2・4得点(延長戦含む)では心もとない。この日は、交流戦前まで打線を支えてきた若林が故障で離脱。13日に支配下契約を結んだばかりの三塚をスタメンに起用したが、起爆剤とはならなかった。
オリックス戦の連敗で、3勝6敗1分けで交流戦最下位に転落した。「切り替えて、あした頑張ります」と強調した阿部監督。なかなか波に乗れない戦いが続くが、残り試合で巻き返しを図りたい。(佐野司)
巨人・阿部監督 「向こうも素晴らしい投球をしていたので、追いつけたことが収穫じゃないですかね。投手はほぼ全員で頑張れた」