ロシアに対する警戒を強め、軍事衝突に備え始めたドイツ
ロシアによるNATO侵攻を警戒

ドイツ紙『ビルト』によれば。、ドイツ当局はロシアが2030年までにNATOとの軍事衝突に至る可能性を視野に入れ、対策を打ち出しているようだ。
長期紛争を想定するドイツ

ロシアが西側諸国を「体制上の敵」とみなすようになったことを受け、ドイツはロシアとの長期紛争を念頭に置き、再軍備に乗り出しているとのこと。
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プーチン政権の狙いはNATOの破壊

また、ドイツ連邦軍のカーステン・ブロイアー総監は『ディ・ヴェルト』紙に対し、ロシアが兵員や装備を急速に拡張しているのはNATOを破壊するというプーチン政権の方針に沿った行動だと語っている。
2029年を目途に軍事力を増強

そのため、ドイツは2029年を目途に軍事力を増強し、米国との連携を図ることが大切だと同総監は考えているようだ。
トランプ政権との対話

『ディ・ヴェルト』紙いわく、同総監はNATOの結束を促す一方で、トランプ政権との対話にも取り組む構えだ。
「あらゆる手段で即応態勢を整える」

ブロイアー総監はNATOや米国との連携について、「部隊の即応態勢をすばやく確保する」上で不可欠だと主張。さらに、「あらゆる手段を用いて」即応態勢を整えるべきだという認識を示した。
米国から兵器を調達

さて、ドイツにとって、米国は兵器の供給元として重要だ。同総監も「まずは国内や欧州からの調達を検討するが、時間的なプレッシャーを考えれば、米国からの購入もやむを得ないだろう」との立場をとっている。
「重大な脅威」

また、ブロイアー総監はロシアによる「大規模な再軍備」を警戒。同国による攻撃は「重大な脅威」だと断じた。
ロシア軍の兵力は150万人に

『ディ・ヴェルト』紙によれば、ロシア軍の兵力は来年、150万人に達するが、これはウクライナ侵攻前の2倍にあたるとのこと。
戦車を増産するロシア

また、ドイツ情報機関によれば、ロシアでは毎年1,500両もの戦車が生産・改修されており、弾薬も十分にあるという。
米国は信頼できる?

最近では、ロシアによるバルト三国(すべてNATO加盟国)への侵攻が現実味を帯びつつある。しかし、ブロイアー総監はそのような事態が起きてしまった場合でも、米国はNATO加盟国としての義務を果たすと見ている。
NATO諸国の参謀総長が結集

米国によるNATO離れの動きは見せかけに過ぎず、むしろ、「NATO諸国の参謀総長」が結集するというのだ。
ロシアにNATO全体と対決する能力はないが……

ドイツ当局いわく、今のところ、ロシアにはNATOに対する本格的な戦争を仕掛けるだけの軍事力がない。しかし、リトアニアの国家安全保障局はロシアがひとつあるいは複数のNATO加盟国に対し、限定的な軍事行動をとる可能性があると警鐘を鳴らしている。
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