膝をパタパタ揺らすだけで背中がほぐれていく?揺れるだけ→肩こり解消ストレッチ

姿勢が良い/悪いとは?
長時間のデスクワークやスマホの使用で、姿勢が悪くなっていませんか?まず、姿勢が「良い」状態とは、耳・肩・腰・膝・くるぶしが一直線に並ぶ状態を指します。座っている姿勢でいえば、耳~腰(太ももの外側にある大転子という大きな骨)が床に対して垂直の一直線にあることが理想ですが、そのような姿勢をキープするのはほとんど無理に等しいですよね。ついつい、背中が丸まり首が前に出た状態=「悪い姿勢」になってしまいます。座っている時は、背中を丸めている悪い姿勢が楽と感じてしまいますが、それは一時的なこと。将来的には不良姿勢は筋肉や関節に負担をかけ、身体にはどんどん不調が増えてしまいます。
悪い姿勢で伸び切って硬くなる筋肉
背中を丸めた姿勢では、腰・背中・首などの背面の筋肉が伸びきった形で硬くなってしまいやすい状態。特に「菱形筋(りょうけいきん)」は、肩甲骨を背骨側に引き寄せて正しい姿勢を保つ役割を担う重要な筋肉ですが、悪い姿勢で長時間過ごすと、この筋肉が常に伸ばされた状態になり、やがて硬直してしまいます。

イラストby Canva/伊藤香奈
逆に、菱形筋がほぐれると、肩こりや首の緊張が軽減し、胸が開き呼吸も深くなります。見た目の印象も良くなり、自然と自信が生まれるともいわれて、姿勢・心・呼吸など、心と体の在り方に影響が生まれる筋肉です。

イラスト by イラストAC
背中なのか肩なのか。とにかく「背面の上部が硬くてゴリゴリと音がする」「重たい感じがする」という方は菱形筋が硬くなっている可能性が考えられます。
膝をパタパタ揺らすだけ!菱形筋ストレッチ
座って膝と肘を一緒に揺らすだけで、菱形筋が簡単に緩められるストレッチをご紹介します。

photo by 伊藤香奈
1)左手の甲をウエストの1番細い当たりに当てて肘を前に出す
2)左膝を立てて、膝の内側に肘を当てる
3)膝をパタパタと揺らして肘を押す
肩甲骨の間にある菱形筋の伸びを感じながら行ってみましょう。最初は、菱形筋の柔軟性がないため、膝を揺らせるほどの余裕がないかもしれません。徐々にできるようになる過程も楽しんでみてください。
▼動画でもインストラクターの動きを見てみよう!
伊藤香奈
股関節ヨガインストラクター。会社員歴20年の長年の座り仕事&長時間通勤で、股関節と腰の痛みに悩まされる。解剖学とヨガ・ストレッチ・筋膜リリース・骨格調整などを学び自らの痛みを克服した経験をもとに、オリジナルメソッド「股関節ヨガ」を考案。「立つ・歩く・家事をする・仕事をする」といった日常の動きが楽になるほか、股関節が整うことで、美脚・美尻・むくみ解消・ボディメイクの効果や便秘解消といった女性に嬉しい効果もあると人気が広まっている。