【旬のアスパラガス】一緒に食べるだけで栄養価アップ!管理栄養士がすすめる組み合わせ食材とは?

アスパラガスの栄養:葉酸が豊富!

by photoAC
アスパラガスを2本(約40g)食べた場合に摂取できる栄養は、主に以下のとおりです。
- エネルギー 21kcal
- たんぱく質 1.0g
- 脂質 0.1g
- 炭水化物 1.6g
- 食物繊維 0.7g
- カリウム 108
- 鉄 0.3mg
- β-カロテン 148μg
- ビタミンB1 0.06mg
- ビタミンB2 0.06mg
- 葉酸 76μg
- ビタミンC 6mg
さまざまな栄養が含まれるアスパラガスは、葉酸の含有量が多いのが特徴です。葉酸は、妊娠初期の胎児に生じる神経管閉鎖障害の発症リスクの低減に効果的な食べ物として知られています。そのため、妊娠を考える方はとくに摂取するべき栄養素です。葉酸の不足は、必須アミノ酸の1つであるメチオニンの代謝が滞ることで血中のホモシステイン濃度の上昇につながります。ホモシステイン濃度の上昇により血管障害が起こると、動脈硬化や虚血性心疾患の発症につながるともいわれています。また、葉酸の摂取量は、閉経後の乳がんの発症率に関与するともいわれているため、誰もが積極的に摂っておきたい栄養素といえるでしょう。
栄養価アップ!アスパラガスのおすすめ組み合わせ食材

by photoAC
アスパラガスの栄養を効率よく摂りたい方は、組み合わせを工夫して食べましょう。ここでは、アスパラガスのおすすめ組み合わせ食材を紹介します。
①ほうれん草:鉄分の吸収率アップ
ほうれん草には鉄分が豊富に含まれています。アスパラガスに含まれるビタミンCは、鉄分の吸収を促す効果が期待できるため、一緒に食べることで、ほうれん草の鉄分を効率よく摂取できるでしょう。
②パプリカ:ビタミンCの吸収率アップ
パプリカは、ビタミンCを豊富に含む食材です。アスパラガスにもビタミンCが含まれているため、同時に摂取することでビタミンCをしっかりと補給できます。さらに、アスパラガスの穂先には、ビタミンCの抗酸化作用を高めるルチンが豊富に含まれているのも特徴です。ビタミンCが豊富なパプリカと組み合わせることで、より強い抗酸化力が期待できます。
アスパラガスを調理する際に押さえるべきポイント

by photoAC
アスパラガスに含まれるビタミンB1やB2、ビタミンCなどの栄養素は水溶性を示します。水に漬ける時間が長いと栄養素が溶け出すため、茹でる際はなるべく短時間を心がけましょう。また、アスパラガスは、切ってから茹でるとうま味や栄養分が水のなかに流出するため、長いまま茹でるのがおすすめです。β-カロテンやルチンなどは、油で炒めることで吸収率アップが期待できます。
アスパラガスは組み合わせや調理を工夫して食べよう
5月6月に旬を迎えるアスパラガスは、食べ合わせを工夫することで余すことなく栄養を摂取できます。効率よく栄養を吸収したい方は、ぜひほうれん草やパプリカなどと一緒に食べましょう。また、調理の際は茹で時間を短く油でサッと炒めるなどして、アスパラガスの甘みを楽しみましょう!
【参考文献】
日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 野菜類/アスパラガス/若茎/生
葉酸の働きと1日の摂取量 | 健康長寿ネット
独立行政法人 国立健康・栄養研究所 今、注目を浴びている栄養素、葉酸の働きと疾患の予防効果について
独立行政法人 農畜産業振興機構 アスパラガス オランダうど 産地 野菜 栄養 機能性 調理
ライター/菅理栄養士 山田佳奈子
約8年間保育園で献立作成や給食づくり、栄養相談に携わる。アトピーや運動誘発性小麦アレルギーの発症、2年間のイギリス生活などでからだと食の関わりに関心をもつ。現在は、子育てをしながら執筆活動をメインに食と健康に関する情報を発信している。
NS Labo(栄養サポート研究所)
全国の栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康やダイエット、美容関連の商品開発や監修、講演やコラム執筆、メディア出演などウェルネス分野を中心に幅広く事業を行っている。また、2020年に「ウェルネスライフコーチ協会」を立ち上げコミュニティを通して健康貢献活動を行っている。