「よく飲んでいたわ…」老化が加速してしまうNGな飲み物と、老化を防ぐ飲み物とは?

多すぎると老化を進めてしまう「AGE」とは
「老化」の原因はいろいろありますが、体の糖化も大きな原因の一つであることがわかってきています。食事などから取った余分な糖は、体内のタンパク質や脂質と結びついて細胞の老化を促進させます。そのため、糖化が進むと、肌のシワや乾燥、たるみ、くすみなどが増えてしまいます。糖化とは、“体のこげ”とも言われています。
この糖化によって生まれるのが、AGE(Advanced Glycation End Productsの略。終末糖化産物)と呼ばれる老化物質です。食事などで過剰に摂取した糖とタンパク質が結びつくことで作られます。どんな人でも体内に持っているものですが、増加しすぎると老化し、美容面の変化を引き起こすだけでなく、動脈硬化や骨粗鬆症、生活習慣病などさまざま病気のリスクを高めます。
AGEを防ぐには、血糖値を上昇させすぎない食べ方をすることがポイントです。よく噛んで食べる、低GI値の食べ物を選ぶほか、食べ物を糖化させる調理法である「焼く」「揚げる」調理法よりも「蒸す」「ゆでる」などの調理法を選ぶとよいでしょう。
ほかにも、飲み物の選び方も大切です。場合によっては、糖化を急速に進めてしまう飲み物もあります。
カテキンが豊富な緑茶、ビタミンB群が多い豆乳を取り入れてみる
まずはAGEを防ぐ飲み物を紹介しましょう。
カテキンが豊富な緑茶
糖化を抑制するために必要なのは、血糖値の急上昇を押さえること、抗酸化物質を積極的にとることです。抗酸化物質には、ビタミンのほか、カテキンやイソフラボンなどのポリフェノールなどがあります。
身近にある飲み物でおすすめなのが、緑茶です。緑茶に含まれるカテキンには、強い抗酸化作用があります。また。緑茶を飲むことで血糖値が改善するという報告もあります。まずは、食事のときの飲み物を緑茶にしてみることをおすすめします。

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ほかにも、グァバ茶、シソ茶、甜茶、ルイボスティーなどにも糖化を押さえる働きが確認されています。
ビタミンB群が豊富な豆乳
ビタミンB1には、糖質の代謝を促す働きがあります。ビタミンB1は、ゴマや大豆に多く含まれています。
また、ビタミンB6には、AGEの吸収を阻害する働きがあります。ビタミンB6は赤身の肉やマグロなどによく含まれていますが、飲み物では豆乳に含まれています。また、飲み物の材料になりそうでビタミンB6が豊富なのは、バナナです。
そこで、緑茶、ビタミンB1、B6を一気に摂取できるドリンクレシピを考えてみました。
糖化を防ぐ手作りドリンク
材料(1杯分):
緑茶(粉)…適量
きなこ…小さじ1
豆乳…コップ1杯
※バナナ…甘いほうが飲みやすい場合
作り方:
すべての材料を混ぜ合わせる。甘いほうが飲みやすい場合は、バナナを入れてミキサーで撹拌する。

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きなこには食物繊維が含まれるため、血糖値の上昇を抑えてくれます。また、豆乳にもきなこにも、ビタミンB群が含まれます。少し甘い方が飲みやすい場合には、ビタミンB6が豊富なバナナを追加するとよいでしょう。少し血糖値は上がりやすくなりますが、バナナ自体はAGEが少ない食品です。
甘い清涼飲料水1本にスティックシュガーが20本分も含まれていることも
一方で、AGEを急速に増加させ、老化を加速する飲み物もあります。それは果糖入りの清涼飲料水です。ジュースなどの成分表示をよく見ると「果糖ぶどう糖液糖」といった記載がよくあります。これは「異性化糖」と呼ばれるもので、とうもろこしやじゃがいも、さつまいもなどに含まれるでんぷんから作られます。
この異性化糖は、血糖値を急速に上げることから、ブドウ糖の10倍以上の糖化リスクがあるとされています。つまり、老化を加速させるリスクが高くなるということです。異性化糖は、サトウキビなどからつくる砂糖よりも安く作ることができ、保存しやすいという特徴があります。便利なので、飲み物だけではなく多くの加工食品などに使われていますが、糖化のリスクはとても高くなっています。
そのため、世界保健機関(WHO)では2016年に「成人及び児童の糖類摂取量」1日25g(ティースプーン6杯分)程度に抑えること、米国心臓協会(AHA)でも同じく2016年に1日の添加砂糖小児は25g以下に抑えることとしています。
実際、清涼飲料水にはどれくらいの砂糖が含まれているのでしょうか。
『日本食品標準成分表(八訂)増補2023年』によると、コーラには500mlのペットボトル1本で約61g、濃縮還元ジュースには約58.5g含まれているとされています。これをスティックシュガー(1本3g)で換算すると、コーラは約20本、濃縮還元ジュースで19.5本にもなります。いずれにしても、1日の基準25gを大きく超えることがわかります。

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コーラや濃縮還元ジュースに限らず、その他のジュースでもペットボトル1本を飲むだけで25gを超えるものがたくさんあります。ストイックになりすぎる必要はありませんが、老化防止対策としては、果糖入りの飲み物はほどほどの量に抑えるようにしたいですね。
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永田京子
株式会社ウェルネスシアター代表、ちぇぶら更年期トータルケアインストラクター 1,000名を超える女性たちの調査や医師の協力を経て “更年期対策メソッド”を研究・開発・普及。口コミで広まり、企業や医療機関など国内や海外で講演を行い述べ6万人以上が受講。2018年カナダで開催の国際更年期学会で発表。著書「女40代の体にミラクルが起こる!ちぇぶら体操(三笠書房)」、「はじめまして更年期♡(青春出版社)」。