『スター・ウォーズ』来日インタビュー中に粋なサプライズ キャシアン・アンドーから“相棒”K-2SOへ感謝の贈り物

『スター・ウォーズ』来日インタビュー中に粋なサプライズ キャシアン・アンドーから“相棒”K-2SOへ感謝の贈り物

 『スター・ウォーズ』実写ドラマシリーズ「スター・ウォーズ:キャシアン・アンドー」シーズン2で主人公キャシアン・アンドーを演じるディエゴ・ルナが、千葉・幕張メッセで開催された公式ファンイベント「スター・ウォーズ セレブレーション ジャパン 2025」の会場で応じたアラン・テュディック(K-2SO役)の来日インタビュー中、苦楽を共にした“相棒”に粋なサプライズを行った。

 映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)の前日譚として、同作で活躍した反乱軍の情報将校キャシアン・アンドーの知られざる過去を描いてきた本作。完結編となるシーズン2(全12話)では、『ローグ・ワン』の冒頭に直結する4年間の物語が明かされる。

 『ローグ・ワン』公開から約10年、キャシアンと向き合ってきたディエゴは「この10年間でいろんなことが起きました。『ローグ・ワン』を撮影していた当時は、こんな展開になるなんて思ってもいなかったですし、計画すらなかった」と感慨深げに振り返る。

 「『ローグ・ワン』の時点で旅は終わりだと思ったんです。そこから『キャシアン・アンドー』につながり、6年にわたってこの作品に関わってきました。尊敬する人たちと一緒に仕事ができて、本当に多くを学びました。今では心から大切に思える仲間たちと一緒に、自分が観客としても観たいと思える物語を紡いできました。このシリーズのように、興味深くて複雑なストーリーを求めていたのです。革命を描く物語として、ドラマシリーズというフォーマットは最適解です。なぜなら、一つのコミュニティー、たくさんのキャラクターを描く物語だから。そして、この形式なら、彼らのことをじっくり深く知ることができる。そういった意味でも、本当に素晴らしい体験でした」

 シーズン2には、『ローグ・ワン』で活躍したキャシアンの相棒K-2SOも登場する。シリーズ復帰を果たしたアランは、「K-2SOは『ローグ・ワン』の主要キャラクターですし、時系列的に見ても、いずれ自分も『キャシアン・アンドー』に出るはずだと期待していました。実際にそうなって、すごくワクワクしました」と語り、「またディエゴと一緒に撮影できたのはすごくうれしかった。ロンドンに戻って、モーションキャプチャーのスーツを着て、スティルト(竹馬)を使ってK-2SOを再び演じるのも楽しかったです」とディエゴとの再会を喜んだ。

 帝国軍が開発した監視用ロボットだったK-2SOは、反乱軍によって再プログラムされた。シーズン2では、キャシアンとK-2SOの出会い、最初のミッションが描かれるわけだが、ディエゴは「ネタバレなので詳細は言えないです」と言葉を濁しつつ、「『ローグ・ワン』を観た人ならわかるように、K-2SOはもともと再プログラムされた帝国軍の監視用ドロイドです。それが今やキャシアンの親友であり、心強い仲間になってるわけです。今回はその関係がどこから始まったのか、どう出会ったのか、そしてK-2SOになる前のドロイドがどんな存在だったのかを目撃することになります」と予告。アランも「みなさんにK-2SOの過去を見てもらえるのが楽しみです。今の彼をより深く理解してもらえると思います」と期待を寄せた。

 ディエゴは「スター・ウォーズ セレブレーション」で行われたパネルディスカッションで、シーズン2を観た後に『ローグ・ワン』を観返すと「まったく違う映画のように感じる」と語っていた。「キャシアンが『僕は反乱軍のために酷いことをしてきた』と言った時、それがどういう意味なのか、今ならわかる気がします。キャシアンと共に冒険してきたからこそ、そのセリフが響きます。彼が何度引き金を引いてきたのか、みなさんも『キャシアン・アンドー』で目撃しているわけですから。その記憶すべてが、あのセリフに重みを与えるんです。彼が何を犠牲にしてきたのか、それがどういう意味を持っているのか、今ならわかります」とその言葉の意味を補足する。

 「『ローグ・ワン』は“出来事”を描いた映画で、キャラクターについては謎が多かった。でも『キャシアン・アンドー』は、彼らの背景を掘り下げてくれる。このシリーズは映画を補完する役割も担っていて、観る人の視点を変えてくれると思います。彼らの背景を知ってるからこそ、『ローグ・ワン』がより感動的になります」

 アランもディエゴの言葉に共感し、「たとえば『ローグ・ワン』でモン・モスマが登場するのは一瞬だけ。でも『キャシアン・アンドー』では主要キャラクターなんです。だからモン・モスマがなぜ重要なのか、なぜみんなが彼女の言葉に耳を傾けるのか、しっかり理解できるようになります」と説明していた。

 そんなアランは、K-2SOの単独スピンオフにも前向きで、『K2-Fast K2-Furious/アンドー・ストーリー』とパロディータイトルまで考えているが、ディエゴは「残念だけど、これでラストだと思う」と残念そうに伝える。すると、「その代わりに、君にプレゼントを持ってきたんだ」と会場限定で販売されていたキャシアンの浮世絵Tシャツを、アランにサプライズで手渡し。「え、何これ?」と驚いたアランは、「(スピンオフよりも)こっちの方がうれしいよ。君の写真付きだし。なんて不思議なプレゼントだ」と笑顔で返した。

 さらにディエゴは「すでに別のデザインも君の家宛に送っているよ。家に飾るようなやつとか。私の出演作のやつもまとめてあるんだ。私に会えなくなっても、私のこれまでのキャリアをいつでも振り返ることができるさ」とアランに伝えると、「ありがとう。君のバックストーリーも知れるし、作品の見え方が変わるね」とニッコリ。10年来の相棒に感謝の贈り物を渡したディエゴは、インタビュー終了後、アランと熱い抱擁を交わしていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)

ドラマ「キャシアン・アンドー」シーズン2はディズニープラスにて毎週水曜日に独占配信中