【物議】「日本は中国の属国に」SNSには過激コメントも…笠佐島の土地を購入した外国人の“父親”を直撃 語られた目的とは?一部から法規制求める声も
“瀬戸内のハワイ”とも称される山口・周防大島町。その周防大島の隣にある『笠佐島』は人口わずか7人の小さな島ですが、一部の土地を中国人が購入したとして、議論が巻き起こっています。番組は、購入者の父親と名乗る人物を独自取材。そこで語られたこととは?外国人の不動産購入を巡る今後の動きは?
■「中国人の拠点に…」笠佐島の土地購入めぐり懸念
読売テレビニュース ©ytv
人口は5世帯7人、面積は東京ドーム約20個分に当たる94万㎡だという山口・周防大島町『笠佐島』。本土からの連絡船は一日3往復です。北側にある港近くに民家が集まっていますが、空き家が多く、病院や学校などの公共施設はありません。
山口・岩国市 石本崇議員 ©ytv
今回、番組の取材に同行したのは、外国資本の不動産買収を長年調査している山口・岩国市の石本崇市議です。調査のため、何度もこの島を訪れているといいます。
島の一部を中国人が購入 ©ytv
25年前、島内の家を別荘として購入したという八木秀也さんは、広島市内と笠佐島で2拠点生活を行い、大好きな魚釣りをしながら、悠々自適な生活を送っています。しかし、8年ほど前、中国人とみられる人物が笠佐島の一部の土地を購入したことを知りました。
住民らから不安の声 ©ytv
中国人とみられる人物が購入した土地は南側にあるため、八木さんは「島の反対側は私たちが行かないので、何をしていてもわからない。不安です」と話していました。石本市議は「いずれ日本人が誰もいなくなり、中国人の島・中国人の拠点になるんじゃないかと心配」と懸念を示しています。
■「軍事基地を建てよう」SNSに過激発言 中国人が狙う瀬戸内海の島
中国のSNSには物騒な投稿も ©ytv
石本市議によると、2025年5月、調査のため笠佐島を訪れたとき、高級外国車に乗った中国人の団体が島を訪れていたといいます。実は、数年ほど前から中国人の間で瀬戸内海の島が人気で、中国のSNSには、実際に日本の不動産サイトに掲載された笠佐島の物件画像を引用し、さまざまな書き込みがされています。
その中には、「島の主になれる」「建国しちゃえ」「軍事基地を建てよう」「中国がその土地を少しずつ買っていけば、日本は中国に属することになるのでは。ハハハ!」といった物騒なコメントもありました。
空から見た土地の様子 ©ytv
中国人が購入したという場所は、約1100坪の広大な土地に重機や盛り土などがあり、広大な土地を切り開いた様子がうかがえます。さらに、中国電力によって電柱も設置されていました。8年ほど前に、地元の不動産業者から中国に住所を持つ人物数人に所有権が移っていて、土地を販売した不動産業者によると「中国人の方が別荘として購入した」ということです。
■登記簿に記載された住所を直撃 購入者の父親が語ったこととは?
登記簿に記載された住所へ ©ytv
この土地の購入者を取材するため、番組は登記簿に掲載されている数か所の住所を手掛かりに、中国・上海市へ向かいました。しかし、住民によると、探している人物はそこには住んでいないようでした。
購入者の父親と名乗る男性に独自取材 ©ytv
取材班は、登記簿にあった上海市内の別の場所へ。所有者の父親と名乗る男性がインターホンに出て、取材に応えました。
Q.彼は、ここに住んでいないですか?
「息子は、あまり帰ってこない。日本と中国を行ったり来たりしている」
Q.ナゼ息子は笠佐島の土地を購入したんですか?
「私の老後の生活のために買った。行ったことはある。まあまあ綺麗だった」
Q.笠佐島へ行きたいですか?
「段取りでき次第」
Q.老後の生活を笠佐島で送りたいですか?
「都合によります」
■外国人の土地取得巡り新たな動き 国民・玉木代表「何らかの法規制が必要」
基地がすぐそこに… ©ytv
現状、日本には外国人の土地購入を規制する法律はなく、外国籍を持つ人が購入しても違法ではありません。一方、笠佐島は岩国航空基地や呉基地から近いため、石本市議は「この島の一部を中国人が買うことは、安全保障上、問題が出てくる可能性もある」と危惧しています。
政府も新たな動き ©ytv
7月に行われた参議院選挙でも、外国人による不動産購入が争点の一つとなっていました。政府は15日、外国人による犯罪や迷惑行為・土地等の取得などの課題に取り組む「外国人との秩序ある共生社会推進室」を設置しています。
国民・玉木代表「何らかの法規制が必要」 ©ytv
8月1日には、国民民主党・玉木雄一郎代表が「現行の法体系で、外国人の土地取得は防ぎようがない。何らかの法規制が必要だ」との見解を示しました。
弁護士・嵩原安三郎氏 ©ytv
Q.直ちに外国人は購入不可という方向には、できないですよね?
(弁護士・嵩原安三郎氏)
「“外国人だから怖い”ということはなく、こういった問題は日本人同士でもあります。例えば、沖縄・石垣島や宮古島の土地を県外の人がたくさん購入したとき、地元の人は『大量に来て、沖縄の文化を破壊するんじゃないか』と怖がりましたし、これは各地で見られることです。実は、日本でも規制はあって、自衛隊の基地などから1キロ以内の不動産を外国人が買った場合は調査対象になります。だから、1キロが近いなら10キロにするといった議論はできたとしても、外国人が土地を買うこと自体を禁止するのは難しいです。外国人=悪ではないですから」
Q.ただ、山の水源などを外国人に買われていることは、懸念しなければいけませんよね?
(嵩原氏)
「そうですね。ただ、それは外国人ではなくても、日本人が大量に買って『この水源は使わせない』と言いだすと困るわけです。だから、ライフラインについては、外国人かどうかではなく、ちゃんと国が管理できるようにしなければいけないと思います」
(「情報ライブ ミヤネ屋」2025年8月8日放送)