覚えておきたい、猫の『応急処置』5選 ケガや事故のケース別に解説
覚えておきたい、猫の『応急処置』5選 ケガや事故のケース別に解説
覚えておきたい、猫の応急処置5選
猫のケガや事故は突然起こるもの。いざという時に“応急処置”ができるかどうかで、その後の回復や命に関わるケースもあります。ここでは、飼い主が知っておくべき5つの応急処置を、ケース別にわかりやすく解説します。
1.出血している場合
まずは傷口を清潔なガーゼやタオルで軽く押さえ、止血をします。出血量が多い場合は、圧迫を強めにして止血を続けましょう。消毒液は“猫用”または動物病院で指示されたものを使用します。
【ポイント】
・深い傷や止血できない場合はすぐ受診可能な病院へ
2.骨折や脱臼が疑われる場合
歩けない・足をかばう・異常な角度に曲がっている場合は骨折・脱臼の可能性があります。無理に動かさず、タオルで体を包んで安静にさせます。患部を固定するのは獣医師に任せましょう。
【ポイント】
・暴れて悪化しないよう、静かに落ち着かせる
3.異物を飲み込んでしまった場合
小さなオモチャやひも、ビニールなど、誤飲は猫に多い事故です。口から見える位置にある場合は、慎重に取り出すことも可能ですが、無理に引っ張ると危険な場合もあります。
【ポイント】
・奥に詰まっている場合は絶対に無理に取らない
・すぐに動物病院へ連絡し指示を仰ぐ
4.火傷(やけど)を負った場合
熱湯やストーブ、ホットカーペットでの低温やけどなど、猫にとって身近な火傷事故。患部を冷たい水で10分程度冷やし、濡れタオルで覆って病院へ。
【ポイント】
・氷水は使わず流水か冷水タオルで対応
・水ぶくれは潰さない、薬も自己判断で塗らない
5.中毒(誤食・薬品接触)の場合
ユリ科の植物や人間用の薬品、洗剤など、中毒の原因は日常に潜んでいます。食べてしまったものが明確なら、動物病院に伝えるために“現物”や“パッケージ”を持参します。
【ポイント】
・無理に吐かせるのはNG(誤嚥の危険)
・すぐに病院へ電話し指示を受ける(催吐処置が必要な場合も)
猫の応急処置に備えて“今すぐできる準備”
いざという時に焦らず対応するためには、日頃からの“備え”が欠かせません。特別な道具や知識がなくても、簡単にできる準備があります。飼い主さんが用意しておくべき応急処置セットや、知っておきたいポイントをまとめました。
猫用応急処置セットを用意しよう
・清潔なガーゼ、包帯
・猫用消毒液(刺激の少ないものがベストです)
・ピンセット(異物除去用)
・使い捨て手袋
・体温計(猫用)
・緊急時の連絡先リスト(かかりつけ病院、夜間救急)
応急処置マニュアルを確認しておく
「出血時はどうすればいい?」「誤飲したら?」といった基本の対応を簡単にまとめたマニュアルを、冷蔵庫やキャットタワーの近くなど、すぐ目につく場所に貼っておくと安心です。
緊急時に落ち着ける“キャリーの準備”
ケガや体調不良時にキャリーに入れるのが難しいこともあります。普段からキャリーを“隠れ家”として慣れさせておくことで、緊急時もスムーズに対応できます。
まとめ
猫はちょっとした油断でケガをしたり、事故に遭ってしまうことがあります。そんな時、飼い主が正しい応急処置をすることで、愛猫の命を守ることができます。
出血、骨折、異物誤飲、火傷、中毒――ケースごとに応急処置のポイントは異なりますが、「慌てず」「無理をせず」「すぐに病院へ」の3原則は共通です。そして、日頃からの備えと冷静な判断力が、いざという時に大きな安心につながります。
愛猫を守るために、今日からできることを少しずつ始めてみましょう。