ダスティン・ホフマン、スティーヴン・スピルバーグ、ミラ・ジョヴォヴィッチ……ウクライナにルーツがあるハリウッドのセレブたち
ウクライナにルーツがあるハリウッドのセレブたち

ロシアによるウクライナへの侵攻が、世界中の懸念を集めている。まして親類がウクライナにいるとなればなおさらだろう。実は、ハリウッドにもウクライナにルーツがある人が少なくない。ウクライナで生まれた人もいれば、祖先がウクライナに住んでいたという人もいる。チェックしてみよう。
ミラ・クニス

ミラ・クニスことミレナ・マルコブナ・クニスは1984年8月14日、ソ連時代のウクライナのチェルニウツィーで生まれた。その後、1991年に家族とともにロサンゼルスに移住している。
『ザット'70sショー』でブレイク

役者としてのキャリアをスタートした後、1998年に『ザット'70sショー』でブレイク。ちなみに、夫のアシュトン・カッチャーと出会ったのも、この番組で恋人役を演じたことがきっかけだった。クニスはいまでは『ブラック・スワン』や『テッド』、『バッド・ママ』シリーズ、『バッド・スパイ』など多くの映画に出演している。
ミラ・ジョヴォヴィッチ

ミラ・ジョヴォヴィッチ(ヨボヴィッチ)は1975年12月17日、ソ連時代のウクライナ、キーウで生まれた。1980年、5歳の時に家族が政治的理由でソ連を離れ、ロンドンへと移住。最終的にロサンゼルスに居を構えた。
モデルから女優へ

ミラ・ジョヴォヴィッチは11歳からモデル業を始め、レブロンの広告に登場。ほかにもロレアルやディオール、ダナ・キャラン、ヴェルサーチェなどの有名ブランドのキャンペーンに起用されている。それからすぐに女優としてのキャリアも始まり、『ズーランダー』シリーズや『バイオハザード』シリーズなどで知られている。
リーヴ・シュレイバー

リーヴ・シュレイバーは1967年10月4日、カリフォルニア州サンフランシスコ生まれ。多様なルーツを持っているが、母方の祖父がウクライナ系だという。名前の「リーヴ」もウクライナの名前「レヴ」から来ているとか。
『スクリーム』3部作

シュレイバーは俳優だけでなく、プロデューサーや監督、脚本家としても活躍している。俳優としては90年代から00年代にかけての『スクリーム』3部作が代表作だろう。ほかにも『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』や『フィフス・ウェイブ』にも出演している。
ヴェラ・ファーミガ

ヴェラ・ファーミガは1973年8月6日、ニュージャージー州クリフトンに生まれた。両親がウクライナからの移民で、ウクライナ東方カトリック教会の信仰を守って育てられた。ウクライナ系の移民コミュニティで育ったため、英語を話すようになったのも6歳からだという。子供の頃には、ウクライナの民族舞踊団の興業に付いていったこともあったとか。
『ベイツ・モーテル』

ファーミガはテレビドラマ『Roar(原題)』で役者デビュー。ヒース・レジャーとの共演だった。その後、『縞模様のパジャマの少年』『エスター』などの映画に出演。『マイレージ、マイライフ』ではアカデミー助演女優賞にノミネートされている。とはいえ、もっともよく知られた役はドラマ『ベイツ・モーテル』で演じたノーマ・ルイーズ・ベイツ(フレディ・ハイモア演じるノーマン・ベイツの母親)だろう。
レナード・ニモイ

レナード・ニモイは1931年3月26日、マサチューセッツ州ボストンに生まれた。両親はユダヤ系ウクライナ人で、1920年代に何度かに分けて米国に移ってきた。家庭ではイディッシュ語が話されていたという。
『スタートレック』スポック役

俳優兼監督、さらには詩人にして写真家と幅広い顔を持つニモイだが、なによりも1960年代に始まった『スタートレック』シリーズのスポック役で知られている。受賞歴も複数あるほか、彼にちなんで名付けられた小惑星「(4846)Nimoy」も存在する。2015年に惜しまれつつ亡くなった。
ダスティン・ホフマン

1937年8月8日、ロサンゼルスに生まれたダスティン・ホフマン。アシュケナジム(ディアスポラ後、東欧に定住した人々の子孫)の家系で、特にルーマニアとウクライナにルーツを持っていた。
『卒業』

1960年代にテレビドラマへの出演を開始した。1967年の映画『卒業』でアカデミー賞にノミネートされたことで人気が爆発。出演作は多く、代表作を選ぶのも大変なほどだが、『クレイマー、クレイマー』及び『レインマン』ではアカデミー主演男優賞に輝いている。
オルガ・キュリレンコ

オルガ・キュリレンコは1979年11月14日に、ソ連時代のウクライナ、ベルジャーンシクで生まれた。生地の学校で芸術や外国語を学びつつ、音楽学校でピアノの腕も磨いた。また、13歳までバレエ教室にも通っていたという。
ボンドガール役も務める

10代の頃にモスクワのモデルエージェントからスカウトされ、モデル業に飛び込んだ。キャリアの発展を求めてパリに移住し、2000年代初頭には映画への出演も始めた。2011年には映画『007/慰めの報酬』でボンドガール役を務め、2013年の『オブリビオン』ではトム・クルーズと共演。最近ではMCUの『ブラック・ウィドウ』でタスクマスターを演じている。
デイヴィッド・ドゥカヴニー

デイヴィッド・ドゥカヴニーは1960年8月7日、ニューヨークに生まれた。父方の祖父母が、ウクライナ系ユダヤ人の移民だった。
『X-ファイル』モルダー役

プリンストン大学とイェール大学で学んだ後に俳優としてのキャリアを開始。当初は映画『カリフォルニア』(主演はブラッド・ピットとジュリエット・ルイス)などで脇役を演じていたが、ドラマ『X-ファイル』のモルダー役でついにブレイク。コメディドラマ『カリフォルニケーション』では監督も務めたほか、『X-ファイル』シリーズのリメイクにも登場している。
シルヴェスター・スタローン

シルヴェスター・スタローンは1946年7月6日、ニューヨーク生まれ。イタリア系の父とアシュケナジムの血を引く母の間に生まれており、母方の家系はオデーサにルーツがある。
『ロッキー』『ランボー』

下積み時代には苦労したスタローンだが、1976年に始まった『ロッキー』シリーズのロッキー・バルボア役で大ヒット。その後も『ランボー』や、最近では『エクスペンダブルズ』など、人気シリーズへも複数出演している。
キャサリン・ウィニック

キャサリン・ウィニックは1977年12月17日、カナダのトロントで生まれた。両親はウクライナ人で、キャサリンもウクライナ語を流暢に話せるという。それだけでなく、ロシア語・フランス語・イタリア語・英語も堪能というのだから驚きだ。
『ヴァイキング』

幼い頃から格闘技に親しんでおり、13歳の時には黒帯を得ている。この経験を活かして俳優へのトレーニング指導を行っていたが、やがて自ら出演を開始。ドラマ『ヴァイキング 〜海の覇者たち』のラゲルサ役などで知られている。
レオナルド・ディカプリオ

いまさらレオナルド・ディカプリオに紹介は不要だろうが、ウクライナにもルーツがあることはご存じだろうか。1974年11月11日にロサンゼルス生まれ、ドイツ系とイタリア系のルーツを持つことはよく知られている。そして実は、母方の祖母がウクライナのオデーサ出身なのだ。
『タイタニック』『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』……

子役としてデビューし、ドラマ『愉快なシーバー家』などに出演。1997年には言わずと知れた大作『タイタニック』に出演している。だが、これも彼の長大な出演作リストの始まりに過ぎない。『ザ・ビーチ』『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』『レヴェナント: 蘇えりし者』などに出演、『レヴェナント』ではアカデミー賞およびゴールデングローブ賞を受賞している。
スティーヴン・スピルバーグ

映画監督のスティーヴン・スピルバーグは1946年12月18日、オハイオ州シンシナティ生まれ。祖父母がウクライナ系ユダヤ人だった。
受賞・ノミネート歴は数知れず

スピルバーグはハリウッドでも最高の知名度を誇る監督と言っても過言ではないだろう。1975年の『ジョーズ』で大ブレイクし、80年代には『E.T.』や『インディ・ジョーンズ』シリーズなど名作を複数監督している。第二次世界大戦を描いた『シンドラーのリスト』と『プライベート・ライアン』でアカデミー賞を受賞している。