「私の車の目の前で転んだ自転車の老人。そのまま動けなくなった彼を4人の女子高生たちが...」(岐阜県・60代男性)
岐阜県在住の60代男性・Mさんはその日、ある予定のために車で目的地へ向かっていた。
しかしその途中、自転車で転んで動けなくなったおじいさんに遭遇。それは、信号待ちをしていたMさんの目の前で起こったという。
信号待ちをしていたら(画像はイメージ)
<Mさんからのおたより>
5年程前の夏のこと。車で外出していた私は、とある高校のすぐ近くの片側二車線の道路の信号で止まっていた。
その時、歩道を渡ろうとした自転車の老人が転倒。頭に傷を負い、足も強打したらしく、動けなくなってしまった。
倒れているのは私の車の正面。つまり、道路の中央。そのまま信号も変わり、危険な状態に陥って......。
会話のひとつもないままに...
そこへ登場したのが、二人の女子高校生。
二人は危険を顧みず、老人を助けに来たのだ。私もつられるように降車し、三人で老人を起こした。
二車線あるとはいえ狭い道で、周りからは状況がわかりづらい。我々がまだ道路の真ん中にいる間にも、左車線は車が走ってくる。
すると、女子高生の片方が両手を広げて車を制止。クラクションが鳴ったものの、その間にもう一人がおじいさんの自転車を端まで移動させることができた。
高校生たちが助けにきて...(画像はイメージ)
最初の二人に加えて、あとからもう二人の女子高生も参戦し、うち一人は交通整理、もう一人は私と一緒に老人の救助に尽力。この間、高校生と私の間に会話は多分一切無かった。
彼女たちはおじいさんを安全な場所に異動させた後も、路上に取り残された落とし物を拾ってきたり、「おじいさん、救急車呼んだからね」と声をかけたり、私が止めたままにしていた車を移動させに戻る際に、後続車に事情を説明したり......。凄い!
その後、4人の高校生と私は、救急車が到着するまで5人一緒におじいさんの様子を見ていた。
「あとは任せて」と女子高生に言われ
やがて、救急車のサイレンが響いてくる。すると、一人が初めて私に向かって声を発した。
(以下引用)
「おじさん、仕事中でしょ?あとは私たちに任せて。私たち暇だから」
(以上引用)
私は「お、おう、じゃあ頼むな」と言って走り去った。
その後はおそらく無事に解決したのだろう。
高校生たちに任せて、その場を離れたが...(画像はイメージ)
......実は、私はその日は休みだった。
ただ単に自分が病院に向かう為に急いでいただけだったのだ。
自身の都合を優先し、車の免許すら持たない子供たちに任せてしまった自分には未だに腹が立つ。
そして、彼女たちの勇気ある行動と、おじいさんと私への声掛け、咄嗟に取った連係プレーには、頭が下がる思いだ。世の中捨てたもんじゃない!
彼女らへの感謝と褒めたい気持ち、そして申し訳ない気持ちでいっぱいです。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」を募集している。
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