「前作でとても心が疲れてしまった」パク・ミニョンが次回作に『コンフィデンスマンKR』を選んだ理由を告白

ユン・イラン役のパク・ミニョン。どんな変装姿をみせてくれるのでしょうか?

世界的大ヒットドラマ『私の夫と結婚して』で、日本でも絶大な人気を誇る女優パク・ミニョンが、次に選んだのは痛快クライムドラマ! 日本で大ヒットした『コンフィデンスマンJP』を韓国でリメイクした『コンフィデンスマンKR』で、天才詐欺師イランを演じます。

「前作で心が疲れてしまった」と語る彼女が、なぜこの作品を選んだのか。

そして、共演者のパク・ヒスン、チュ・ジョンヒョクと共に、どのようにして最高のチームワークを築き上げたのか。知られざる撮影秘話から、俳優としての新たな挑戦まで、貴重なインタビューをお届け!

Q:日本で人気を博した作品を韓国・世界向けにリメイクする際、どんなことに気を遣いましたか? 踏襲したこと、再解釈したことがあれば教えてください。

左からジェームズ(パク・ヒスン)、ユン・イラン(パク・ミニョン)、ミョン・グホ(チュ・ジョンヒョク)

パク・ヒスンさん:全12話で、オリジナルのエピソードを踏襲したエピソードもあれば、新しく作ったエピソードもあります。違いとしては、原作では悪役がやや戯画的に描かれている印象がありましたが、我々のバージョンでは「本当に悪人として罰を受ける存在」として描くことに重点を置きました。

パク・ミニョンさん:ヒスンさんと同じく、私もこれまでに日本原作の韓国リメイクに関わってきました。実は私の前作(『私の夫と結婚して』)も日本でリメイクされたばかりなんです。

韓国と日本には似ている感情表現や感傷性もありますが、同じ原作でも演出や雰囲気はまったく違う作品になります。「同じ料理でも味付けが違う」という感じですね。

今のリメイクの潮流は、オリジナルを模倣するのではなく、自国の文化や感性を反映した独自の作品を作ることにあります。

チュ・ジョンヒョクさん:僕も同意見です。原作は楽しく拝見しましたし、チーム構成や物語の骨格は似ていても、言語や演技、全体のトーンがまったく異なります。それぞれの文化が色濃く反映されています。

Q:皆さんが『コンフィデンスマンKR』に惹かれた理由を教えてください。

チュ・ジョンヒョクさん:台本を読んだ時、まず物語がすごく面白くて、笑いあり、カタルシスもある内容だと感じました。そして、この3人でチームを組んだら、とても爽快で楽しい作品になると思ったんです。共演者がミニョンさんとヒスンさんだと聞いた時、断る理由がありませんでした。

パク・ミニョンさん:前作で演じたキャラクターにとても感情移入してしまって、実は心がとても疲れてしまったんです。なので、今回はもっとエネルギッシュで少しクレイジーで健康的なキャラクターを演じたいと思いました。

パク・ヒスンさん:これまでにも3人組のキャストで構成された作品には出演してきましたが、この3人でなら楽しい作品になると思いました。若いエネルギーに刺激を受けながら、面白くてエンタメ性のある作品を作りたいと思いました。

Q:(パク・ヒスンさんへ)パク・ミニョンさん、チュ・ジョンヒョクさんとの共演はいかがでしたか? 撮影裏話などあれば教えてください。.

パク・ヒスンさん:私がこの作品に出演したいと思った大きな理由のひとつはミニョンさんでした。それほど彼女を信頼していたんです。彼女はこれまで多くの作品で様々な役を演じてきて、信頼できる俳優です。

ジョンヒョクさんとは初共演でしたが、本当に才能ある俳優で、将来が楽しみな存在です。

私たち3人で誰かの家に集まって台本を読み合わせたり、調べものをしたり、一緒に食事をして、チームワークを築いていきました。私たちが演じたキャラクターは変装が多いので、その姿を見ただけで笑ってしまうことがよくありました。皆さんもきっと驚かれると思います。予想外の変装ばかりなので、心の準備をしておいてください(笑)。

チュ・ジョンヒョクさん:今までに見たことがないような格好ばかりだと思いますよ。

Q:この作品は“韓国版ロビン・フッド”のようにも見えます。詐欺師でありながらも魅力的に映る理由は何だと思いますか?

パク・ヒスンさん:私たちが騙す相手は全員“悪人”なんです。善良な人たちを苦しめてきた悪党ばかり。そんな悪を成敗するという目的そのものが、観る人にとって魅力的に映ると思います。

チュ・ジョンヒョクさん:イランの天才的な頭脳と戦略、ジェームズの変装術と演技力、そして僕の演じるグホの純粋さ。その3つが合わさって、観ていて魅力的なチームになると思います。

パク・ミニョンさん:私のキャラクターには復讐の要素もありますが、それ以前に彼女はサイコパスなんです。でもそこが彼女の魅力でもあります。

この役を演じることで、自分の中に抑圧していたものを一気に解放できたような気がします。誰にも見られてないかのように踊ったり叫んだり…とにかく自由でした。ドラマの中で初めて「罵り言葉」も言いましたし、監督もそれを面白がってくれました(笑)。

Q:このドラマを通して、自分自身について気づいたことはありますか?

パク・ヒスンさん:ちょっとダサい衣装を着なきゃいけない場面が多かったのですが、意外と似合っていました(笑)。それが新しい発見でした。

パク・ミニョンさん:この作品のために葉巻の吸い方を練習しました。実際に吸ってみて、「意外と似合うかも」と思ったりして(笑)。今は吸っていませんが、良い経験になりました。

チュ・ジョンヒョクさん:僕は女性に変装するシーンがあって、喉仏や男らしい顔立ちだから無理かも…と思っていたんですが、意外とイケてました(笑)。

Q:『コンフィデンスマンKR』の撮影中、一番楽しかったシーンや瞬間があれば教えてください。

パク・ミニョンさん:この2人が毎回まったく違う姿に変装して登場するんです。時には異なる国籍の人にまでなりきっていて、「あれ?もう現場に来てたの?」って気づかないくらい変わっていて、毎回笑っていました。本当に楽しかったです。

チュ・ジョンヒョクさん:あるシーンでイランにお尻を蹴られる場面があって、カメラがちょうど僕のお尻を正面から捉える構図だったんです。ミニョンさんの足が見事にど真ん中にヒットして、一発OKでした(笑)。

パク・ミニョンさん:一回で決めないと何度も蹴ることになっちゃうから、狙いました(笑)。

パク・ヒスンさん:ミニョンさんは自分があまり変装してないように言っていますけど、実はかなり変わった変装をしてますよ(笑)。お互いに「次はもっと変わった格好をしよう」って競争みたいになっていて、すごく楽しかったです。

Q:チームで行動するには信頼関係が必要です。どのように関係性を築きましたか?

パク・ヒスンさん:私たち3人には年齢差があります。韓国では年齢やキャリアでの上下関係が強く、言葉遣いにも敬語があります。でも撮影で急にフレンドリーに話すのは不自然なので、最初から「敬語禁止、先輩って呼ばない。破ったら1万ウォンの罰金」と決めました(笑)。最初のうちは支払う人もいましたけどね。

Q:誰が一番支払ったのでしょうか?

チュ・ジョンヒョクさん:僕です。最年少なので(笑)。

パク・ヒスンさん:お金がかかっているのですぐにみんな慣れました。それで一気に距離が縮まったんです。

パク・ミニョンさん:親しくなるためのルールでしたが、親しくなった後も続けていました。誰かが落ち込んでいる日には、私の家に招いて話したりもしました。ある日10時間も話していたことに気づいてびっくりしたこともありました。

チュ・ジョンヒョクさん:最初のころは脚本の読み合わせをしたり、アイデアを共有したりしました。お二人がリーダーシップを発揮してくれて、本当に良いチームになれました。

Q:パク・ミニョンさんは本作でさまざまな姿に変装をするキャラクターを演じるにあたり、どんな準備をしましたか?

パク・ミニョンさん:私はいつも役に入るとき、その人物の外見から準備を始めるタイプなんです。今回演じたユン・イランは、外見上は自由で気ままに見えるけれど、内面はそうではないという二面性を持っています。そのギャップを表現するために、彼女が抱えている孤独感に共感するように努めました。

Q:今回の作品が今のパク・ミニョンさんにとって最高のプロジェクトである理由を教えてください。メロドラマからスマートなクライムドラマへの切り替えはどうでしたか?

パク・ミニョンさん:このドラマは、年齢的にもタイミング的にも、今の私にぴったりな作品だと思います。これまで多くのロマンス作品に出演してきましたが、今は忠誠心やチームワークのようなテーマを描いた作品に惹かれています。

そして悪人たちを痛快に倒していくストーリーは、観ていてスカッとするので、視聴者の皆さんにもそのエネルギーを届けたいと思いました。今、世界中で多くの人が大変な時期を過ごしている中で、少しでもストレス発散になるような作品を届けたかったんです。

Q:ミニョンさんは『ヒーラー』や『シティーハンター』などでもロマンス×アクション作品に出演されていましたが、その頃と比べて俳優や人としてどのように変わりましたか?また、イランの理想の相手像についても教えてください。

パク・ミニョンさん:今回のドラマではロマンス要素はほとんどありません。それがこれまでとの大きな違いです。アクションについて言うと、昔は時代劇で剣術や柔道などの武術を少しだけやったことはありましたが、危険なスタントはスタントマンに任せていました。

でも今回は、体当たりで演じました。撮影中にアザだらけになったこともあります。20代だったらもっと慎重になっていたと思いますが、今の私には「今しかできない」という気持ちがあって、思い切り挑戦しました。

『コンフィデンスマンKR』は2025年9月6日配信スタート!

悪人たちを爽快に成敗するストーリーは、観ている私たちのストレスまで吹き飛ばしてくれること間違いなし。「少しでもストレス発散になるような作品を届けたかった」と語るパク・ミニョンさんの想いが詰まったこの作品。笑いあり、カタルシスあり、そして誰もが驚く変装まで、見どころ満載です。

最高のチームが作り上げた『コンフィデンスマンKR』を観て、元気と勇気をもらってください!

構成=レタスクラブWEB編集部YYY