イタリアで地元民のように食事を楽しむ方法(観光客っぽさをやめる)
- イタリア流の朝食
- 朝のエスプレッソ習慣
- 立ち飲みで味わう
- エスプレッソ以外の朝の選択肢
- コーヒーと一緒に楽しむ朝食の楽しみ
- 軽くてヘルシーな選択肢
- プランツォ:イタリアの昼のごちそう
- プランツォ:イタリアの昼のごちそう
- イタリア名物のアペリティーヴォ
- アンティパスティ:前菜という芸術
- プリミ:最初のコース
- フォークだけでどうぞ
- セコンディ:シンプルで滋味深く、満足感のある皿
- クラシックなセコンディ
- メランザーネ・アッラ・パルミジャーナ:上品で肉を使わない一皿
- コントルニ:彩り豊かな添え物
- インサラータ:さっぱりとした締めくくり
- フォルマッジ・エ・フルッタ:甘さと塩気の絶妙な組み合わせ
- ファーレ・ラ・スカルペッタ
- ドルチェ:イタリアの甘い終わり
- エスプレッソ:伝統的な締めくくり
- ディジェスティーヴォ:ひと口で消化を助ける
- イタリアでのチップ事情
- ローマの夜空の下でのディナー
- 夕暮れの散歩のあとに楽しむ食事
- ラチェーナ:イタリアの軽めの夕食
- イタリアのメニューに従おう
- ゆっくり楽しもう

イタリアは、ルネサンスの芸術や広がる美しい風景と同じくらい、料理でも世界的に知られている。建築や景観が人々の想像力をかき立てる一方で、イタリア文化が最も鮮やかに表れるのは食卓の上である。
イタリアでの食事は、皿の上の料理だけにとどまらない。伝統や雰囲気、地元の人々が大切にする小さな習慣すべてが含まれるのだ。どの店を選ぶか、どのタイミングでどの料理を頼むかといった細部までが食体験を豊かにする。だから、有名な料理のチェックリストとしてイタリア料理を捉えるのではなく、そこに込められたライフスタイルへの招待状として楽しむべきである。
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イタリア流の朝食

イタリアで地元流に食事を楽しむには、日々の食事のリズムを理解することが大切だ。そしてその一日は、朝食から始まる。朝食はたいてい軽く、シンプルで、豪華に食べるというよりも、穏やかに一日を始めることに重きが置かれている。
朝のエスプレッソ習慣

イタリアの朝は、地元の人々が極めた熱々のエスプレッソとともに始まる。濃厚で力強く、まさにイタリアらしいこのとろりとしたコーヒーは、国の本物のカフェ文化を味わうにはうってつけの一杯である。
立ち飲みで味わう

イタリアでは、エスプレッソはしばしばカウンターに立って楽しむ。短いこの習慣では、バリスタやほかの地元客との会話を生むこともある。テーブルで注文すると、特有のクレマが損なわれるだけでなく、追加料金がかかるのが一般的だ。
エスプレッソ以外の朝の選択肢

イタリア人はカプチーノやカフェラテ、ホットチョコレート、あるいはただの温かいミルクも楽しむ。朝食を穏やかな儀式のように感じさせる、シンプルで心地よい選択肢である。
コーヒーと一緒に楽しむ朝食の楽しみ

イタリアのコーヒーは、たいてい単独で楽しむことは少ない。新鮮なコルネット(クロワッサンに似た菓子)、フィリング入りペストリー、フリッター、あるいはフェッテ・ビスコッテのようなサクサクのクッキーとともに味わわれることが多い。
軽くてヘルシーな選択肢

ペイストリーやコーヒーに加え、多くのイタリア人は朝食にシリアルやミューズリー、ヨーグルトを楽しむこともある。シンプルでヘルシーな選択肢は朝を軽やかに保ちながらも、しっかりと食欲を満たしてくれる。
朝のトースト

トスカーナやウンブリアでは、地元の人が朝食に赤ワインを一杯楽しむ光景も珍しくない。これらの地域では、朝のひと口は魅力的な伝統であり、ごく自然かつ典型的なイタリアらしい習慣である。
プランツォ:イタリアの昼のごちそう

ランチ、すなわちプランツォは、伝統的にイタリアで一日の主な食事とされており、いくつものコースに分かれて供され、それぞれが同じように美味である。
プランツォ:イタリアの昼のごちそう

食事は一皿ずつ進められ、たとえ一度にすべてを注文しても、料理は順番に提供される。そのため、食べる人は一つひとつの味をじっくり堪能し、存分に味わうことができる。
イタリア名物のアペリティーヴォ

イタリアでは、昼食の前にアペリティーヴォを楽しむのが一般的である。これは食欲をそそるための軽いアルコール飲料やノンアルコール飲料のことを指す。たとえば、イタリアを代表するアペリティーヴォであるアペロール・スプリッツは、氷とともにグラスに注がれ、新鮮なオレンジのスライスを添えて提供される。
アンティパスティ:前菜という芸術

アンティパスティはしばしば彩り豊かな大皿で登場する。プロシュートやサラミ、チーズ、ブルスケッタ、クロスティーニ、新鮮な野菜、サーモン、エビといった美味が並び、これから始まる食事への華やかな序章となる。
プリミ:最初のコース

プリミはイタリアで最初に出てくる料理であり、多くの場合、温かく心安らぐ料理が供される。リゾット、パスタ、ニョッキ、スープやブロス、ラザニア、キャセロールなどが典型的である。
フォークだけでどうぞ

スパゲッティなどのパスタを食べるとき、イタリア人はフォークだけを使うことを忘れてはならない。スプーンで少し補助するのは許されるが、ナイフを使うのはマナー違反とされている。
セコンディ:シンプルで滋味深く、満足感のある皿

セコンディはメインディッシュにあたり、一般的には肉や魚が控えめな分量で供される。シンプルながら味わい深く、ほかの料理を引き立てる存在であり、伝統的には子牛肉、豚肉、鶏肉が代表的な選択肢である。
クラシックなセコンディ

セコンディの代表格の一つがポッロ・アッラ・カッチャトーラである。鶏肉をまず焼き、トマトやパプリカとともに煮込み、ローズマリーやニンニク、少量のワインで風味豊かに仕上げた料理である。
メランザーネ・アッラ・パルミジャーナ:上品で肉を使わない一皿

ベジタリアン向けの選択肢としては、メランザーネ・アッラ・パルミジャーナがおすすめである。この肉を使わない料理は、柔らかいナスに濃厚なトマトソースととろけるチーズを重ね、シンプルながら上品な味わいを生み出し、イタリアの肉料理のセコンディに堂々と肩を並べる一皿である。
コントルニ:彩り豊かな添え物

コントルニは、食事を引き立てる副菜であり、たいてい新鮮な野菜やシャキッとしたサラダが用いられる。地元の人々の間では、トマト、モッツァレラ、バジルをシンプルに組み合わせたクラシックなカプレーゼサラダが長年の人気を誇る。
インサラータ:さっぱりとした締めくくり

セコンディの後、多くのイタリア人は小さなサラダ、すなわちインサラータを選び、口の中をさっぱりと整え、デザートやコーヒーに移る前に軽やかさを添える。
フォルマッジ・エ・フルッタ:甘さと塩気の絶妙な組み合わせ

チーズのコース、すなわちフォルマッジは、新鮮なフルーツと一緒に楽しむことが多い。このクラシックな組み合わせは、濃厚でクリーミーな味わいと果物の自然な甘さを絶妙にバランスさせ、デザートに移る前のシンプルながら上品なひとときを演出する。
ファーレ・ラ・スカルペッタ

イタリアの一部の地域では、食後の習慣としてファーレ・ラ・スカルペッタ(小さな靴を作るという意味)が楽しまれている。パンを使ってソースの一滴まで拭い取るこの行為は、礼儀正しく、かつ美味しく食事を余すところなく味わう方法である。
ドルチェ:イタリアの甘い終わり

ドルチェは、すべてのイタリアの食事を楽しい終わりへと導く。なめらかなパンナコッタやクラシックなティラミスから、ジェラート、ケーキ、その他のアイスクリームまで、これらの甘いごちそうは、ゆったりとしたランチやディナーの完璧なフィナーレとなる。
エスプレッソ:伝統的な締めくくり

イタリアでは、食事の最後に小さくて濃いエスプレッソで締めくくるのも一般的である。この一杯のコーヒーは、儀式のような意味合いをもち、食事の体験を風味豊かに、最高の形で締めくくる方法である。
ディジェスティーヴォ:ひと口で消化を助ける

イタリアでは、食事の締めにディジェスティーヴォを楽しむことが多い。リモンチェッロやアマーロ、グラッパといった少量の飲み物で、消化を助ける効果があるとされると同時に、食事の体験を風味豊かに締めくくる役割も果たす。
イタリアでのチップ事情

イタリアではチップは必須ではない。地元の人々は、勘定を端数で切り上げる程度の少額を残すだけで、それ以上は必要ない。たとえば、37.85ユーロ(約6,510円)の勘定なら、40ユーロ(約6,880円)を支払って端数を切り上げるのが礼儀として一般的である。
ローマの夜空の下でのディナー

夏のローマを訪れたことがある人なら、名残の夕日を背にした遅めのディナーの魅力を知っているだろう。イタリア人は多くの国の人々よりも遅い時間に食事をとる傾向があり、日が暮れ夜へと移るひとときをゆっくりと楽しむのである。
夕暮れの散歩のあとに楽しむ食事

イタリアのレストランは、ランチとディナーの間に数時間閉まることが多いため、食事はたいてい遅めに始まる。ゆったりとした夕方の散歩(ラ・パッセッジャータ)の後にディナーを楽しむのが一般的である。午後7時30分に開店するあの角のレストランは、本格的なイタリアの食事への入口かもしれない。
ラチェーナ:イタリアの軽めの夕食

イタリアの夕食はたいてい軽めで、シンプルなサラダからプリミやセコンディの少量のメインディッシュまでさまざまである。スープ、サラダ、ブロード、ピッツァ、あるいはコールドカットなどが一般的で、食欲やシーンに応じて選ばれる。
イタリアのメニューに従おう

イタリア全土で、他言語のメニューを用意しているレストランはたいてい観光客向けで、量を重視し質は二の次という場合が多い。本物の体験を求めるなら、たとえ言葉が分からなくても、イタリア語のみのメニューの店を選ぶのがよい。
ゆっくり楽しもう

勘定は待たずに、自分が準備できたときに頼もう。そして、ゆっくり時間をかけて楽しむのだ。イタリアの食事は味わい、仲間、会話を祝うひとときである。だからこそくつろいで座り、一口ごとに物語を味わう、これが本場のイタリア流だ。
出典:(TripHobo) (Italy Magazine) (Daily Passport)