じつは生食できません!生で食べてはいけない野菜4選と簡単なレンチン加熱法を野菜ソムリエが解説

出典:写真AC

暑さの厳しい季節、冷たくさっぱりしたおかずを食べたいし、そもそもキッチンであまり火を使いたくないので、生で食べられる野菜は生のまま食卓に出したいですよね。

でも、見た目は生で食べられそうなのに、じつは生食してはいけない野菜も。今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実が、生食できない野菜4選とその理由、そして電子レンジで簡単に加熱する方法をお教えします。

【1】もやし

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もやしは生で食べればシャキシャキ歯ごたえがあっておいしそう…と思いきや、じつは生食できません。どのメーカーのもやしも、パッケージには「加熱してお召し上がりください」と書いてあります。

もやしは工場で生産される際、40度くらいの暖かい環境で、しかも日光をあてずにつくられるため、雑菌が繁殖しやすい状態です。そのため、買ったあとはしっかり冷蔵庫(できればチルド室)で冷やして保管し、食べるときは加熱しましょう。

なお、もやしの加熱は電子レンジでもできます。もやしをサッと洗って耐熱容器に入れ、600Wで2~3分加熱するとやわらかくなります。最近は洗わなくても使えるものや、レンジ加熱できる袋のもやしもあるので、パッケージの表示を確認してみてください。

【2】きのこ

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ほとんどのきのこは、生で食べることができません。消化しにくい成分が含まれていて、加熱せずに食べると消化不良を引き起こしてしまうことも。

レストランなどで、生のマッシュルームをつかったサラダや、生トリュフのスライスした肉料理などに遭遇したことがある人もいると思いますが、じつはマッシュルームやトリュフは、生で食べることができるめずらしいタイプのきのこというわけです。

きのこを電子レンジで加熱する際は、食べやすくほぐした状態で耐熱皿にのせ、600Wで2分程度を目安に加熱します。厚みのあるきのこや、一度にたくさん加熱する場合は、いったんかき混ぜてから追加で1分程度加熱しましょう。

【3】ほうれん草

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「あれ?サラダほうれん草って言うくらいだから、生食可能では??」と思った人もいるかもしれません。しかし、「サラダほうれん草」というのは、本来は生で食べられないほうれん草を特別に品種改良して生食できるようにしたもの。つまり、ふつうのほうれん草は生で食べられません。

ほうれん草はアクが強いとよく言われますが、野菜のアクにもさまざまな種類があります。とくにほうれん草の場合、シュウ酸という物質が多く含まれ、生で食べると強いえぐみを感じるだけでなく、体に害がおよぶことも。

ほうれん草は、洗って根を切り落とし、丸ごとラップにつつんで耐熱皿に載せてレンジ加熱することができます。ラップの幅よりほうれん草の束が大きいときは、ラップ2~3枚でつぎはぎしてつつんでもOK。

電子レンジ600Wで2分ほど加熱するとやわらかくなるので、あとは鍋でゆでた場合と同じように水で冷やし、水気を絞っておひたしや和え物にできます。

【4】かぼちゃ

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かぼちゃは、生で食べても毒性はありませんが、消化しにくいために胃にかなり負担がかかります。また、そもそもかなり硬いということもあり、生食に向いていません。

かぼちゃを電子レンジで加熱する際は、種や皮をとり除く前に丸ごとラップにつつんで電子レンジへ。たいてい1/4カットなどで購入することが多いと思いますが、1/4カットなら600Wで4~6分程度でやわらかくなります。パッケージに何gか書いてある場合は、だいたい100gあたり1分半の加熱を目安に調節してみてください。

なお、同じかぼちゃの仲間でも、コリンキーやズッキーニは生で食べることができます。ズッキーニはさすがに食感も風味もかぼちゃと異なりますが、コリンキーは近い味わいが楽しめるので、生のかぼちゃに興味がある人はぜひ初夏~夏頃に道の駅や産直などで探してみてください。

生で食べられない野菜もできるだけ楽に調理しよう

暑い季節や忙しいときに生のまま食べられない野菜は面倒に感じてしまいますが、それぞれちゃんと生食できない理由があり、また電子レンジを使った簡単な加熱方法もあります。できるだけ楽に調理をして、生食できる野菜もできない野菜も、いろんな食材を味わってくださいね。

■執筆/植松愛実

本業の気象予報士と副業の料理人、2足のわらじを履く主婦。誰かに教えたくなるお天気の豆知識や災害に備えるコツ、「食」に関する情報を中心に発信中。

編集/サンキュ!編集部

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※電子レンジの加熱時間は、600Wの場合の目安です。

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