【正直レビュー】松屋とベトナムを敵に回す覚悟で『コムタム風ポークライス』を食べに行った結果…

2025年8月26日、全国の松屋で『コムタム風ポークライス』の販売が始まった。このメニューは以前、一部の店舗で販売されていたもので、今回はベトナム大使館の協力を得て完成したグローバルメニューである。

発売初日はベトナム大使も松屋に駆け付けるとの情報が入ってきた一方で、私はとても迷っていた。というのも、以前食べた『コムタム風ポークライス』は「それなり」という印象しか無かったからだ。

・前回はそこそこ

まずはじめに申し上げておくと「コムタム」自体はめちゃめちゃ美味しいベトナム料理である。フォーと並び国民食として知られるコムタムは「全階級、老若男女、全ての人に愛されるメニュー(ベトナム大使談)」だ。

だがしかし、松屋がどれだけ頑張ったところで以前食べた『コムタム風ポークライス』は “ガチコムタム” には程遠い印象しかない。正直レビューを信条とする私としては「どうすっかな~?」と迷いまくっていた。

あれからおよそ4カ月。松屋の『コムタム風ポークライス』が劇的に美味しくなっていることはあり得るのか? 「いざとなったら正直に書けばいいや」「ベトナムと松屋を敵に回しても仕方ない」という気持ちで、大使のいらっしゃる松屋へと足を運んだ。

・大使降臨

さて、現場では松屋の人から『コムタム風ポークライス』の説明を受けつつ、大使と料理を待つ。ちなみにベトナムには松屋が4店舗あって、日本の松屋フーズではベトナムの方が3800人も働いているらしい。へぇ~。

その後、ベトナム社会主義共和国 特命全権大使 ファム・クアン・ヒエウ閣下大使が1日店長に就任し、コムタムやベトナムについて熱い想いを語っていらっしゃった。

大使「日本最大級の飲食チェーンである松屋が、コムタムを取り上げていただくことに感謝します。ベトナムには美味しい料理がたくさんあるので、コムタムを皮切りに他のベトナム料理も日本のみなさんに知っていただけたらいいですね。

また大使としては日本の料理や文化もベトナムに伝えられるよう努力する所存です。松屋の『コムタム風ポークライス』が、両国にとって良いきっかけになるといいですね」

なんと立派なお方であろう。……が、逆にイマイチだった場合「それなり~☆」とか言いづれぇぇぇえええ! 俺のせいで日越関係が悪くなったらどうしよう!? かつてないプレッシャーを感じつつ『コムタム風ポークライス』を実食することになってしまった。

・震える

やがて到着した『コムタム風ポークライス』は880円で、いわゆるワンプレート式。ベトナム大使館が協力したという「ヌクマム(ニョクマム・魚醤のこと)ソース」をかけて食べるスタイルだ。

で、以前『コムタム風ポークライス』を食べた経験から、ソースを多めにかけつつよくよく混ぜてから食べてみることに。個人的にはビビンバくらい混ぜに混ぜ切ってから食べるのがオススメだ。

「頼むぜ松屋……」と念じつつ食べてみると……お!? 確実に4カ月前よりウマくなっとる! 明らかに変化しているのは「ヌクマムソース」で、松屋らしいインパクトを兼ね備えるようになっていた。

また混ぜることによりライス・肉・野菜らの複雑な旨味を一口で味わえるうえ、それをヌクマムソースが上手にまとめている。ヌクマムもいわゆる生臭さが無かった点も好印象だ。

・ほっ

結論として松屋の『コムタム風ポークライス』は「おいしいよ!」と自信を持ってオススメできる。個人的には美味しさより安心した方が大きかったが、ともあれきちんと「美味しかった」と書けて良かったー!

なお、大使は「コムタムは混ぜないで食べる派」とのことだったが、私的に『コムタム風ポークライス』は俄然混ぜて食べることをオススメしたい。ただ今度ガチのコムタムを食べる時は、混ぜないで食べてみます。

参考リンク:松屋

執筆:P.K.サンジュン

Photo:RocketNews24.