大きすぎずに「ちょうどいいね!」 どこへでも、どこまででも行けちゃう 電子制御と快適性が進化した現代のミドルクラス「アドベンチャーバイク」3選

扱いやすさと走破性を両立するミドルアドベンチャーという選択

 アドベンチャーバイクは、長距離移動に適した快適性と、未舗装路や林道もこなせる走破性を両立したカテゴリーです。

 その中でもミドルクラスと呼ばれる排気量700〜800cc前後のモデルは、扱いやすさと十分なパワーを備えた「ちょうどよさ」が特徴です。車体が比較的軽量なため、街中でも扱いやすく、初めてのアドベンチャーバイクとしても選ばれています。

【画像】「ちょうど良さ」が魅力の国産ミドルADVを写真で見る(30枚)

 また、近年は各メーカーがこのクラスに先進装備を投入しており、電子制御による安全性の向上や、ロングツーリングでの快適性も強化されています。

 通勤や週末のツーリング、さらにはオフロードの探訪まで、ひとつのモデルで幅広いシーンをカバーできるのがミドルアドベンチャーの魅力です。そんなモデルを3モデル紹介します。

排気量700〜800cc前後のミドルクラス・アドベンチャーバイクは、扱いやすさと十分なパワーで人気のジャンルだ(写真はホンダXL750トランザルプ)

 その中でもミドルクラスと呼ばれる排気量700〜800cc前後のモデルは、扱いやすさと十分なパワーを備えた「ちょうどよさ」が特徴です。車体が比較的軽量なため、街中でも扱いやすく、初めてのアドベンチャーバイクとしても選ばれています。

 また、近年は各メーカーがこのクラスに先進装備を投入しており、電子制御による安全性の向上や、ロングツーリングでの快適性も強化されています。

 通勤や週末のツーリング、さらにはオフロードの探訪まで、ひとつのモデルで幅広いシーンをカバーできるのがミドルアドベンチャーの魅力です。そんなモデルを3モデル紹介します。

●ホンダ「XL750トランザルプ」

 最初に紹介するのは、ホンダ「XL750トランザルプ」です。

ホンダ「「XL750トランザルプ」

 水冷直列2気筒754ccエンジンは、街乗りから高速クルーズ、山道や未舗装路に至るまで幅広く対応。低中速域では力強く粘り、高回転では伸びのある加速を発揮します。

 足まわりには、倒立フロントフォークとプロリンク式リアサスペンションを採用。柔軟性と安定感を両立し、路面状況を問わず快適な走行フィールを提供します。

 ライディングモードは5種類が選択可能で、スロットルバイワイヤにより繊細な操作にも対応。トルクコントロールやオートキャンセルウインカーといった機能も備えています。

 視認性に優れた5インチのTFTメーターは、Bluetooth連携により音楽や通話などの操作も可能です。2025年モデルでは、スクリーン形状の変更とヘッドライトの刷新により、風防効果と視認性が向上しました。

 全長2325mm×全幅840mm×全高1455mm、ホイールベースは1560mm。価格は132万円です。

冒険と日常の間を自由に行き来できるミドルADV

●ヤマハ「テネレ700」

 2台目は、ヤマハの「テネレ700」です。

ヤマハ「テネレ700」

 1983年に初代モデルが登場して以来、ラリー由来の本格オフロード性能を継承してきたシリーズで、現行モデルは電子制御の進化によってさらに使い勝手が高められています。

 エンジンは水冷直列2気筒688ccの「CP2」で、270度クランクによる独特の鼓動感とトラクション性能が魅力です。

 2025年モデルでは電子制御スロットル「YCC-T」を新たに採用し、操作への応答性が向上。吸気系の見直しも行われ、低速域の粘り強さも高められました。

 走行モードは「SPORT」と「EXPLORER」の2種類が選択可能で、トラクションコントロールや3モードABSと組み合わせることで、オフロードから舗装路まで柔軟に対応します。クイックシフターも設定され、ギア操作のスムーズさが向上します。

 足まわりにはプリロード調整付きの43mm倒立フォークと、リンク式モノクロスサスペンションを装備。セッティングの最適化により、荒れた路面でも快適性と接地感を確保します。

 6.3インチ縦型TFTメーターは、スマートフォンと連携して通知やナビの表示が可能で、USB Type-Cポートも標準装備。外装は新デザインの4灯LEDヘッドライトとフラットなシートで、ラリーイメージを際立たせています。

 全長2370mm×全幅905mm×全高1455mm、ホイールベースは1595mm。価格は147万4000円です。

●スズキ「Vストローム800DE」

 最後に紹介するのは、スズキ「Vストローム800DE」です。

スズキ「Vストローム800DE」

 775ccの水冷並列2気筒エンジンには、スズキ独自のクロスバランサー機構が組み込まれており、振動を抑えながらも高効率な出力を実現しています。

 電子制御では「S.I.R.S(スズキインテリジェントライドシステム)」を採用し、ライディングモードやトラクションコントロールを統合制御。未舗装路走行に適した「Gモード」を備えている点もこのモデルの特徴です。

 前後サスペンションは調整式で、フロントには大径21インチホイール、タイヤはセミブロックパターンを装着。オフロードでも安定感ある走りを可能にします。外観はVストロームシリーズのデザインを踏襲しつつ、シャープで力強い印象に仕上げられています。

 全長2345mm×全幅975mm×全高1310mm、ホイールベースは1570mm。価格は132万円です。

※ ※ ※

 3モデルはいずれも、扱いやすさと走破性を高水準で両立しており、ライダーの目的やスタイルに応じた選択肢として魅力的な存在です。

 冒険と日常のあいだを自由に行き来できる「ちょうどいい」相棒として、ミドルアドベンチャーバイクの存在感はますます高まっていきそうです。