九州北部で線状降水帯発生の可能性 12日にかけて西~北日本の広い範囲で大雨の恐れ

九州北部では、今日9日夜から明日10日夜にかけて線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性があります。また、明日10日は西日本だけでなく、東~北日本にも雨の範囲が広がる見込みです。12日(火)にかけて土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水・氾濫に警戒が必要です。

九州北部で線状降水帯発生の可能性 12日にかけて西~北日本の広い範囲で大雨の恐れ

●今日9日夜~明日10日夜 九州北部で線状降水帯発生の可能性

今日9日夜~明日10日夜 九州北部で線状降水帯発生の可能性

今日9日の夜には、前線が対馬海峡まで北上し、11日(月・祝)にかけて、前線上を低気圧が進む見込みです。低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込むため、前線の活動が活発となり、山口県・福岡県・佐賀県・長崎県では、今日9日の夜から明日10日の夜にかけて線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があります。九州南部でも、これまでの雨で地盤が緩んでいる所があり、少しの雨でも土砂災害が発生する恐れがあります。九州と山口県の広い範囲で、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重な警戒が必要です。

●明日10日は雨のエリア拡大 12日にかけて大雨の恐れ

明日10日は雨のエリア拡大 12日にかけて大雨の恐れ

北上した前線が、明日10日は西日本の日本海沿岸から東北にかけてのびる見込みです。このため雨のエリアが西日本から東・北日本にも広がるでしょう。前線は12日(火)まで停滞するため、広い範囲で断続的に雨が降り、多い所では総雨量が400ミリを超える恐れもあります。西日本から東日本は12日頃にかけて、北日本では10日(日)から12日(火)にかけて、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水・氾濫に注意・警戒が必要です。夏休みで遠出を予定している方も多い時期ですが、交通機関に影響が出る恐れもあります。気象情報や交通情報をチェックして、計画を柔軟に変更できる準備もしておくとよいでしょう。また、冠水した道路を車で走行するのは危険なので、避けるようにしてください。

●大雨のとき危険な場所とは?

大雨のとき危険な場所とは?

実際に大雨が発生したら適切な対応ができるよう、事前に確認しておくことが大切です。安全を確保するために以下の点に注意してください。

① 河川や用水路には近づかないでください。普段は流れの遅い河川や用水路でも、大雨によって水かさが増したり、流れが速くなったりします。増水した用水路は道路との境目が分からなくなっていて、足を取られるおそれがあります。

② 運転の際は、アンダーパスなど低い道路は避けるようにしてください。低い道路には雨水が流れ込みやすいため、すぐに冠水してしまうおそれがあります。車が水没して故障したり、水圧によって、ドアが開かなくなったりして、車内に取り残されると、非常に危険です。無理をして通らず迂回するなどの対応をとってください。

③ 山などの急な斜面はいつ崩れるか分からないため、決して近づかず、斜面とは反対側に避難するようにしてください。土砂災害警戒情報や大雨警報の危険度分布を細かく確認して、状況を常に把握するようにしましょう。

④ 地下は浸水するおそれがあるため、雨漏りなど異変を感じたら地上に移動するようにしてください。地下では、危険を察知することが遅れてしまいがちです。こまめに気象情報を確認し、速やかに地上に移動できるようにしておきましょう。

⑤ 上流にダムのある河川の近くに住んでいる場合は、ダムの水位情報を確認するようにしましょう。大雨が長時間にわたって降り続くと、ダムは決壊を防ぐために放流を始める場合があります。