ドジャース、直近4戦1勝に解説者「ブルペンの疲労蓄積」指摘 米では異例の先発ローテ6人制「リリーフ陣にとって“完全な悪夢”」

大谷翔平(AP)
トレバー・メイ解説者(35)は24日(日本時間25日)、米野球専門ユーチューブチャンネル『ドジャーステリトリー』にリモート出演。メジャー通算9年間で主にリリーバーとして358試合に登板した元右腕は、直近4戦1勝と勢いにかげりが見えるドジャースについて「リリーフ陣の疲労がたまっている」と論じた。
「たとえチームの状態が非常にいいときであっても、ブルペン陣はぎりぎりのところで踏ん張っている。それが先発6人制を敷くチームとなれば(投手は最多13人の規定で)リリーフは7人しかいないわけだから、これはブルペン陣にとって『absolute nightmare(完全な悪夢)』だ。特に、その6人が長いイニングをこなしてくれない場合はね」
ドジャースの先発投手陣が今季こなした計114イニングは、メジャー30球団で最少。必然的に、リリーフ陣が稼いだ106イニングはメジャー最多となっている。
チームは開幕25試合をこなし、ブルペン陣は中継ぎエースのイエーツがメジャー最多の14試合に登板するなど、5投手が12試合以上マウンドを踏んでいる。
先発陣に関しては故障者の連発もあり、ロバーツ監督が掲げていた先発ローテ6人制の実現は5月以降を目指しているとされる。とはいえ、現時点でも主戦の山本由伸、佐々木朗希、グラスノーとメイは、故障リスクを避けようとする首脳陣の意向によりメジャーとしては異例の中6日で回っている状況だ。
同解説者は、さらに「ブルペンの負担が増える状況に陥れば『ダムの崩壊』を生む。誰かが故障したり、多くのイニングを任されすぎたりすれば、雪だるま式の悪循環を生み、ひいては先発投手陣も『もっと多くのイニングを投げなければならない』となる。そうすれば、長期間にわたる問題となる可能性をはらんでいる」とした。
具体的には「データによれば、先発投手が長いイニングをこなしてくれた2日後は、ブルペンが普段よりはるかにいい数字を残せるということが分かっている。逆もしかりだ。先発投手が2、3イニングしか持たない日が続けば、ブルペン陣は1週間どころか2週間以上ににわたって悪影響を受けることになる」と、警鐘を鳴らした。