「息子がこのまま、消えてしまいそう」白血病との闘いを余儀なくされて/明日、息子は空に還る(3)

白血病との闘い

最初はただの風邪だと思っていた。2週間続いた高熱の先に待っていたのは、長く辛い闘病生活でした。

中学校生活を間近に控えた小学6年生の冬、「急性骨髄性白血病」と宣告された12歳のカズマ。あまりに突然のことに、両親も動揺を隠せません。入院するカズマには抗がん剤治療が開始され、まだ幼い妹は状況がわからず母に甘えたがり…。

両親は病気について必死に調べ上げ、交代でカズマに寄り添い続けながら、無情にも進行していくカズマの病状と向き合うことを余儀なくされました。

そんな両親や妹を心配させまいと、カズマは気丈にふるまい続けて…。

小児白血病と闘った息子と、彼を支え続けた家族の物語『明日、息子は空に還る 小児白血病と闘った家族の10年』をお送りします。

※本記事はわさび著の書籍『明日、息子は空に還る 小児白血病と闘った家族の10年』から一部抜粋・編集しました。

怖くて怖くて仕方ないんです

今だけ泣かせてください

多くは望まない

移植は無事終わりました

成功して終わりではない

お骨…拾ってあげよう

なんだか泣けてきた

著=わさび/『明日、息子は空に還る 小児白血病と闘った家族の10年』