コラピントの苦戦続くアルピーヌ、プレッシャーのかけすぎを反省?「人間的な側面を過小評価していた」

 アルピーヌのエグゼクティブアドバイザーであるフラビオ・ブリアトーレは、未だノーポイントと苦しんでいるフランコ・コラピントにプレッシャーをかけすぎた可能性を認めた。

 コラピントはウイリアムズからアルピーヌに移籍し、リザーブドライバーとして開幕を迎えたが、6レースを終えた段階でジャック・ドゥーハンと交代でレースシートに座った。

 しかしこの非情なドライバー交代はチームの戦力アップには直結していない。コラピントは今季のアルピーヌのマシンは昨年のウイリアムズより慣れるのが難しいと感じており、未だノーポイント。今季出場したドライバーの中で、ポイントを獲得できていないのはドゥーハンとコラピントだけだ。

 コラピントが自身のシートが安泰なモノだと感じられていないことも、苦戦の一因だろう。当初は”まず5戦”起用すると発表されたコラピントだが、その後ブリアトーレがそれを否定する発言をするなど、状況は不透明に。5戦が経過した今、コラピントは1戦ごとに契約を結んでいるとされており、ガスリーに定期的に迫り、その才能をポイントに結びつけなければならないという重圧が常にのしかかっているのだ。

Franco Colapinto, Alpine

 夏休み明けのオランダGPで、ブリアトーレ代表はドライバーに対する「厳しくも愛情ある」方針が必ずしも最善の手段ではなかったと認め、コラピント(そして前任のドゥーハン)が困難な状況に置かれていたことを認めた。

「ドゥーハンをフランコと交代させたが、彼もF1で戦うプレッシャーが大きすぎるという同じ問題を抱えているかもしれない」

「我々が彼に(過剰な)プレッシャーをかけているのかもしれない。ドライバーも人間だということを考慮すべき時がある。彼らが若いからこそ、彼らの頭の中で何が起きているのかを正確に理解する必要があるのだ」

「ドライバーの人間的な側面を過小評価するのは我々の過ちだ。常にタイミングを追求しているが、ドライバーマネジメントにおいて何かを見落としたのかもしれない」

 ブリアトーレはまた、コラピントの昇格が早すぎた可能性を示唆し、高いパフォーマンスを発揮するチームメイトのピエール・ガスリーと比較されて毎週末注目を浴びるよりも、落ち着くための時間が必要だと述べた。

「このマシンに対応するのはドライバーにとって非常に難しいと思う」とブリアトーレは付け加えた。

「フランコをF1に投入するタイミングは適切ではなかったかもしれない。F1に馴染むにはもう1年必要だったのかもしれない」

「結果だけを見れば満足していない。それが重要な点だ。彼は非常に努力した。我々もエンジニアリングチームと共にあらゆる面で彼を満足させようと尽力したが、正直言ってコラピントに期待していたものとは異なる」

 オランダGPでは、コラピントは予選Q1敗退で16番手。ただQ2に進出したガスリーも14番手となっている。

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