《自分の言葉でお伝えします》福山雅治が独占告白70分“不快な思いをされたかたへ”「お詫びの思いが伝わることを願っております」
報告書の件について語る福山
フジテレビを巡る一連の騒動で、第三者委員会が調査報告書で指摘していた「大多亮元専務が女性アナウンサーらを同席させていた会」に福山雅治(56才)が参加していたことが、8月18日発売の「女性セブン」の取材によって明らかになった。福山は、「女性セブン」の取材に応じ、第三者委員会の調査への対応、大多氏との会合が開かれた経緯、また、その中身に至るまで語っている。以下は、その一部の抜粋だ。
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会合は大多氏が主催するもので、2005年頃から年に1、2回の頻度で開催されていた。毎回、複数の女性アナウンサーが同席し、これまでに少なくとも19名が参加していたことが報告書に記載されている。報告書で《男性有力番組出演者》とされていた福山は、大多氏とのLINEのやりとりの中で《女子アナの皆様との会、よろしくお願いします!》、《新人アナに会いたいですねぇ》などと返信。会合の福山らの会話には、《いわゆる下ネタ的な性的内容》が含まれ、参加した一部の女性アナウンサーから《不快な思いをした》という声が、報告書にまとめられていた。
フジテレビは女性セブンの取材に対し、「当該会合において、福山雅治氏によるハラスメント行為があったという申告は確認されておりません」と答え、大多氏は、「(福山とは)定期的に作品についてのご相談や打合せをする関係でした。懇親会も行っておりましたが、常に私からお誘いして開催しており、懇親会の中にはフジテレビ社員やアナウンサー、また他のタレントさんや福山さんの所属事務所の方も同席することはありました」と回答した。
一方の福山は女性セブンが所属事務所に質問状を送ったところ、福山本人が「自分の言葉でお伝えします」と言い、8月某日に対面取材の場が設けられた。
恥ずかしながらショックでした
──第三者委員会からヒアリングの打診が来たときは、どう思われたのか。
「何があったのか?と驚いたのが正直なところです。と同時に、フジテレビを巡る一連の騒動において、エンターテインメントの世界に長く身を置く人間として、何か問題があれば是正すべきだと思いました。スタッフとも相談し、積極的に回答すべきだと判断しました」(福山・以下同)
当初、福山は調査にきちんと回答したいという意思表示をしていたが、第三者委員会から提示されたスケジュールは日程に猶予がなく、地方ロケと重なったため、対面でのヒアリングに応じることは物理的に不可能だった。代替案として書面での回答を提案し、採用されたという。
「質問は複数ありました。詳しいことは申し上げられませんが、さまざまなニュアンスで捉えられる質問だったという印象です。そういった質問に対しては〝一切ない〟とお答えする以外にないだろうと。必要以上の情報をこちらから発信してしまえば、発言の意図とは違う回答になってしまう恐れがあったので。
上がってきた報告書を読んで、当該部分に関して“そうだったのか‥‥”と。誠に勝手ながら参加されたかたがたには楽しんでいただけた時間だったと思っておりました。だからこそ報告書に《不快な思いをしていた旨述べる者もおり》と書かれていたことは、ハラスメント認定をされてはいないものの、恥ずかしながらショックでした。
検証番組でこのような会合に対してフジの社員のかたから『断ると仕事がなくなってしまうのではないか』という恐怖感があったとの証言もありましたが、ぼくにキャスティング権や人事権があるはずはなく、“有力番組出演者”という表現も初めて聞く言葉でした」
緊張の面持ちで取材に応じる福山
──そもそもどういった趣旨の会合だったのか。
「大多さんと2人でご飯を食べに行く、というのが始まりでした。こんな作品はどうかな?と。仕事や世間話が中心で、アナウンサーのかたが同席するようになったのは、大多さんから『誰か連れて行ってもいい?』と提案され『どうぞ。お任せします』と言ったのが始まりだったと思います。ぼくとしては、ドラマ作りの大先輩である大多さんとの男同士のサシ飲みで充分楽しかったのですが」
──LINEのやりとりでは、《新人アナに会いたい》と同席を求めていた節があった。
「やりとりを遡ると、そのような文言はありました。確認した文脈には前段があり、この頃だったらスケジュールが取れますか?と大多さんから問い合わせがあり、アナウンサーのかたがたも来るという流れでしたので、『また、皆さんとお会いしたいですね』と、返信していました。
特段アナウンサーが参加する会が好きだということはありませんし、逆に嫌いということもありません。あくまでも懇親会という認識で、それ以外の目的があって開催されたものではないという理解でした」
ぼくがホスト側になったつもりで
──下ネタや性的な会話が苦痛だったという声がある。
「深く反省しております。言った側にそのような意図がなかったとしても、受け取る側が不快に思われることがあるということを、繊細に感じ取るべきでした。言い訳めいてしまいますが、ぼく自身そういったトークをするときに決めているルールがあります。必ず自分の話に限定し、自分を下げて、場を上げて話す。つまり“自虐ネタ”です。
ラジオでもプライベートでも、自分のコンプレックスや過去の失敗談を話すことはあっても、他者を傷つけたり、からかうようなことは絶対に言わないように心がけてきました。言われた側からすれば関係のないルールかもしれませんが。
これまた勝手ながらですが、懇親会ではぼくがホスト側になったつもりで、来てくださったかたに楽しんでもらおうと考えていました。招く側として場を盛り上げたいという思いでした。
ただ、その中で求められていない話題を出してしまったということと、盛り上げ方が間違っていました。求められていないものを提供することは、エンターテインメントとしても、一個人の会話としてもよいことではありません。改善していかなければいけないことだと受け止めました」
──不快な思いをした女性社員に何を伝えたいか。
「報告書を読んで、悩み、考え続けておりました。報告書に書かれていることは極めて秘匿性の高い情報で、ぼくが自ら名乗り出て何かを発信することはできません。そして不快な思いをされたかたを特定することは絶対にやってはいけない。では、どうやってお詫びすればいいのか? 悩み、考え続けていた中で、結果的にですが、今回取材依頼を受け、発言の機会を得ることができました。
今回の取材を通じて不快な思いをされたかたへのお詫びの思いが伝わることを願っております」
発売中の「女性セブン」では、70分もの間、真摯に取材に応じた福山のコメント全文、騒動の背景に至るまでが合計5ページにわたって掲載されている。
報告書では、大多氏と《男性有力番組出演者》との会合について詳細に綴られていた
大多氏と《男性有力番組出演者》との会合の内容
「福山をスターに育てたひとり」という大多元専務 (時事通信フォト)
いまだ騒動が収まらないフジテレビ