料理研究家・植松良枝さんが教えるアレンジそうめん|揚げなすそうめん

箸が止まらなくなるほどなすの甘みと旨みが際立つ

薬味とめんつゆだけでシンプルに食べても美味しいが、ひと手間アレンジを加えるだけで、そうめんの楽しみ方は広がる。料理研究家の植松良枝さんに、毎日食べても飽きないアレンジレシピとつけだれを提案していただいた。

「例えば、旬の夏野菜を加えると栄養を補えますし、彩りもよくなって食欲が増進します。なすの素揚げとの組み合わせは私の家族も大好きで、とくにおすすめ。味付けしなくてもなすがとろりと甘く、これさえあればそうめんと交互にいくらでも食べられます。ぜひお試しください」(植松さん)

揚げなすそうめん

箸が止まらなくなるほどなすの甘みと旨みが際立つ, 自家製めんつゆをつくり置き, 「関東風」自家製めんつゆのつくり方, 料理研究家・植松良枝さん

なすは素揚げすると甘みが引き出される。口溶けがよく、そうめんとの相性は抜群だ。

●材料(2人分)

なす・・・・・・・・・・・・・・・・3〜4本

シシトウ・・・・・・・・・・4〜6本

そうめん・・・・・・・・・・4束

めんつゆ・・・・・・・・・・200mL

揚げ油・・・・・・・・・・・・・適量

《薬味》

みょうが・・・・・・・・・・適量

大葉(おおば) ・・・・・・・・・・・・・・・・適量

おろし生姜(しょうが)・・・・・・・・適量

【つくりかた】

(1)そうめんを茹で、冷水で締めてから水気を切る。

(2)薬味を準備する。みょうが、大葉を千切りにし、生姜はすりおろしておく。

(3)なすのヘタを落とし、皮をピーラーで縞状に剥く。縦半分に切ってから食べやすい大きさに切る。

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皮を縞状に剥くことで口当たりがよくなる。素揚げをすると皮を剥いた部分が翡翠色になり、彩りも美しく仕上がる。

(4)鍋に油を入れ、(3)のなすを180℃の高温でじっくり素揚げする(2〜3分)。なすの身が縮んで表面に揚げ色がついたら、バットにあげる。

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表面にうっすらと揚げ色がつき始めたら、なすに火が通ったサイン。焦げ付かないうちにさっと引き上げる。

(5)シシトウの表面に2〜3か所穴を開けて素揚げし(10秒程度)、バットにあげる。

(6)そうめん、揚げ野菜(なす、シシトウ)、薬味、めんつゆをそれぞれ器に盛る。

自家製めんつゆをつくり置き

とはいえ、そうめんを日常的に美味しく食べるためには、めんつゆ選びが重要なのは間違いない。

「いくら高級な麺を使っても、めんつゆ次第で美味しさが半減してしまいます。市販品は甘みの強いものが多いので、私はそうめんの季節になると、めんつゆをつくり置きしています」と植松さん。手軽につくれて、保存も利く“自家製めんつゆ”のレシピも紹介してくれた。忙しいときに日常使いできるめんつゆは、そうめんの味や喉越しをいっそう引き上げる。

「関東風」自家製めんつゆのつくり方

●材料(つくりやすい分量)

水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・600mL

みりん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・150mL

醤油・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・180mL

混合削り節(厚削り)・・・・50g

(1)小鍋で湯を沸かし、混合削り節を入れ、アクを取りながら中弱火で7〜8分しっかり煮出す。

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(2)火を止めて、ボウルにザルをのせてキッチンペーパーを敷き、出汁を漉す。

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(3)別の小鍋にみりんを入れ、強火で2〜3分、アルコールをしっかり飛ばして煮切る。

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(4)(3)に醤油を加え、すぐに火を止める。

(5)(4)に(2)を加える。

※この分量で約800mLのめんつゆが仕上がる。瓶やペットボトルに移し替えれば、冷蔵で約1週間、冷凍で数か月は保存が可能。

料理研究家・植松良枝さん

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菜園で野菜やハーブを栽培し、旬の食材の美味しさを引き出すシンプルな料理を提案。主宰する料理教室では和食のほか世界各国の食文化のエッセンスを取り入れた料理に定評がある。