卸売業者への備蓄米出荷24%止まり…JA全農、全量売り渡すのは6月以降の見通し

 全国農業協同組合連合会(JA全農)は25日、政府備蓄米の流通をめぐり、落札した19万9270トンのうち、今月24日時点で24%(4万7031トン)を卸売業者に出荷したと発表した。全量を売り渡すのは6月以降になる見通しだ。

保管倉庫から搬出される備蓄米

 政府は3月に備蓄米の入札を2回実施し、計21万トンを順次放出している。このうち94%にあたる約20万トンをJA全農が落札していた。24日時点で出荷済みを含めて13万1672トン(66%)は出荷のめどが立っているが、残る約7万トンはまだ出荷の見通しが立っていないという。

 JA全農は、卸売業者の依頼を受け、備蓄米を倉庫から出して卸売業者に配送するが、事務手続きやトラックの手配などに時間を要し、2~3週間かかっているという。

 卸売業者に届いた備蓄米は玄米で、精米や袋詰めなどをしてスーパーなどに届けられるため、消費者の手元に渡るためにはさらに時間がかかるとみられる。