イラッとしたときに心がスーッ…ネコのように気楽になる「魔法のひと言」

写真はイメージです Photo:PIXTA

ムダに怒りそうになったときは、自由気ままなネコに目を向けてみよう。むやみにキレず、できないことはせず、人の目を気にしない。ネコの生き方には、現代人がストレスから解放されるヒントが詰まっている。そんなネコ流のアンガーマネジメントを紹介する。※本稿は、安藤俊介『そんなに怒らニャくてもいいんだよ ネコと学ぶ心が軽くなる方法』(宝島社)の一部を抜粋・編集したものです。

ネコのように心が軽くて

自由気ままな生き方が理想

 ネコを見ていると、自由気ままでいいなあと思います。遊びたい時は遊び、昼寝したい時は昼寝する。あまえたい時は人にすり寄ってきたかと思えば、気が乗らない時はこちらが寄っていってもプイッとそっぽを向く。

 こういう姿を見て、人は自分もネコのように生きられたらいいなあ、ネコみたいに生きられたらきっと楽だろうなあと夢想します。

 ストレス過多なネコ、忙しそうなネコ、ネコ関係で気を遣って辛そうにしているネコは見たことがありません。

 ネコだってネコなりに悩んでいることもあるのかもしれませんが、こちらからはそうは見えません。

 私たちはどうもネコの自由さを見て、心が軽そうと思っているようです。ということは、私たちが心軽く生きるには、自由であることが鍵になりそうです。

イライラしそうになった時に

心を落ち着かせるひと言

 心を軽くするために、アンガーマネジメントをはじめましょう。

 アンガーマネジメントをはじめるといっても特別難しいことはありません。何か怒るようなこと、イラッとすることがあったら、次の質問を自分にしてください。

「それって本当に大事なこと?」

 実はそれほど大切でないことでも惰性で怒っている、ということがよくあります。それは自分の人生の大切な時間を使ってでも本当に怒りたいことなのか、改めて自分に質問してみてください。

 おそらく、そこまでじゃないなと思うことが多くあると思います。そうしたことにいちいち心が乱されるようなことがなくなってくると、心は軽くなります。

 自由に生きるネコの写真で心を落ち着け、癒やされながら、心が軽くなる方法を一緒に学んでいきましょう。

気持ちを切り替える

心のスイッチをつくる

「我に返る」といいますが、自分1人の力で自分に戻ることができれば、それにこしたことはありません。

 普段であれば、放っておいてもいつもの自分に戻ることができるかもしれません。でも、どうにも疲れている時や、辛い時などは、自分で自分に戻るのが難しいことがあります。そんな時は、誰かや何かの力を借りてみましょう。

 それは自分に戻れるきっかけを与えてくれる、あるいは手助けしてくれるものや場所です。

 たとえば、それを見ると安心する写真、昔のことを思い出させてくれる宝物、一緒にいるとなんとなくほっとできる友達、家族、そこにいるだけでリラックスできる場所、見ているだけで癒やされるネコといったものです。

同書より転載

 自分の気持ちをリセットしてくれるものといってもいいでしょう。そうしたものを身近に準備しておくことで、1人の力ではどうにも立ちなおりにくい時にいつでも頼ることができます。

advice

気分転換メニューと同じように、簡単にできるものからちょっと時間がかかるものまで、いろいろなものを用意しておくと選択肢が広がります。

自分の力で変えられないことに

エネルギーを使わない

 人にはできること、できないことがあります。得意なこともあれば、不得意なこともあります。ネコは不得意なことをわざわざやりません。やる理由がないですし、それが自然なことだからです。

同書より転載

 ところが、人はできないことをどうにかがんばってやろうとします。そして、がんばることが人として当然のこと、正しいことのように考えています。

 もちろん、何かに挑戦することはとても尊いことです。でもできないことをやろうとして、できなくてイライラしたり、できない自分を情けないと思うようであれば、それは正しいことなのでしょうか。

 むしろ、自分をやたらと苦しめているだけで、何もいいことはありません。何かができなかったとしても、それであなたの価値が変わることはありません。

 できないことはできないと、いっそ手放してしまうのも、ひとつの選択肢です。そして、その選択肢はきっと心を軽くしてくれるでしょう。

advice

天気は自分の力では変えられません。そんなことは知っている?はたから見ると、天気を変えようとしているように見えることがあるかもしれませんよ。

他人の評価よりも

自分の軸を大切にする

 人からどう見られているか、どう評価されているか気になることは悪いことではありません。誰だって少なからず人から認めてもらいたい、承認されたいと思っています。

 でも、誰かからの評価を求めても、最終的にその評価をどう判断するかは自分次第です。

同書より転載

 たとえば、誰かにあなたって本当にすごいねと評価されたとします。それをそのまま素直に受け止めれば、自分はすごいと評価された、嬉しい、でおしまいです。

 一方で、人からそう言われても、いや自分はすごくなんてない、もっとすごい人はほかにいると、人からの評価をそのまま受け入れられないこともあると思います。

 となると、人からの評価って一体何なんでしょうか?結局、自分の価値は自分でしか決められません。人からどう言われようと、それをどう受け止めるかは自分にかかっているからです。

 人からの評価は参考までに聞いておく、くらいの気持ちがちょうどいいのです。

advice

ネコは誰かの評価をあてにしていません。誰かの評価も意見も、自分の人生(ネコ生)に何の影響も与えないとわかっているのでしょう。

他人目線を身につければ

些細なことで怒らなくなる

 ムダに怒らない人は、物事をいろいろな目線で見ることができる人です。

 なぜかというと、見方が変われば解釈が変わるから。ある一面から見た時には腹が立つようなことでも、別の面から見たら特に何とも思わない、ということがよくあるからです。

同書より転載

 たとえば、ネコが道の真ん中で昼寝をしていたとします。ネコが好きではない人は、こんなところで寝そべって邪魔だな、と思います。

『そんなに怒らニャくてもいいんだよ ネコと学ぶ心が軽くなる方法』 (安藤俊介、宝島社)

 一方でネコ好きの人は、こんなところでお昼寝してかわいい、と思うでしょう。どちらが正しくてどちらが間違っているということではなく、見方の違いで目の前にあることの意味が変わるということです。

 両方の目線で物事を見ることができれば、かわいいと思う人もいれば邪魔だと思う人もいるのだろうなと、どちらの見方も受け入れられます。

 物事を受け入れられるということは、怒る回数を減らすことにつながります。

advice

何か物事を見た時、経験した時、自分とは別の立場の人だったらどう思うんだろう?と想像する癖をつけてみましょう。