潜入取材で見たリアルな戦闘精神|ちぱるのバイクでどこまで潜入できるかな
潜入取材で見たリアルな戦闘精神|ちぱるのバイクでどこまで潜入できるかな
自分のバイクでどこまで潜入できるのか? 最初はそんな簡単な思いで始めたつもりが、いつしか誰もが観た事のない史上初の世界へ
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■単車倶楽部 vol.80 2025年6月号PHOTO:MARIE & CO. TEXT:ちぱる
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海上自衛隊 護衛艦DDH-183「いずも」
いずもは戦後初の日本で最初の戦闘機を艦載する空母2隻のうちの1隻です。海上自衛隊 横須賀基地にて
陸上自衛隊 第一空挺団 偵察小隊
陸上自衛隊 第一空挺団は取材が特に厳しいのですが(有事の際は真っ先に出動する部隊です)、その中でも特に秘匿性の強い偵察小隊に潜入をさせていただきました。
第一空挺団 偵察小隊は空挺レンジャーの資格を持ち、隊員の中には陸自最強といわれるレンジャーの資格も持っている方も多くいました。
自衛隊をよく知ってる方や自衛隊ファンにしか届かないかと思いますが、ここに写ってるのは第一空挺団の偵察小隊です。それも全員です
陸自最強の精鋭部隊に潜入!
陸上自衛隊 第一空挺団 降下訓練
実は骨折してました
前回の第一空挺団偵察小隊潜入の時なんですけど。やっと第一空挺団の取材許可が降りて潜入の3日前に、私は川越でオフロードバイクの施設で練習中にバイクで転倒。車体に挟まれる感じで足の甲を骨折してしまいました。病院に行ったら即手術でギプスで固定と当たり前の内容。ですがせっかく私のために貴重な時間を作ってくれた第一空挺団に、そんな言い訳をしたくないのでそのまま突撃です。
私は取材の時に、レース用のロードブーツを履けば逆に足もガッチリ固定されてギプスの代わりでちょうど良いや、なんて思って履いたら、足をブーツに入れるまでが痛いのなんの。骨からミシッ!って変な音はするわでもう大変。だけどある程度普通に歩けるようになってこれは良い作戦だ(良い子は真似しちゃダメだよ)。その時に骨折の事を内緒で隊員の方に「もし?戦闘中に骨折したらどうしますか?」と質問をしたら、「そのまま戦います」と、そりゃそうだわね。戦闘中に足が痛いだの言ってられませんよね。それで勇気をもらった私でしたが、さすがに骨折の素人が降下訓練はやっちゃダメだろうと、骨折が完治した後に2回目の潜入の機会をいただき、第一空挺団の迷彩服とブーツで身を包み降下訓練に参加です。
航空自衛隊 第1高射隊地対空誘導弾(ペトリオットPAC3システム)習志野分屯基地
北朝鮮の弾道ミサイルを撃ち落とす最後の砦
私が行って観てみたい世界とは、決して派手ではありません。ブルーインパルスは花形なので、私が観に行かなくてもみんなテレビで観て知ってますし、私は渋い玄人向けの職人のような世界が観たい。
航空自衛隊 第1高射隊は自らを「弾職人」と呼ぶ一撃で弾道ミサイルを撃ち落とすプロ集団。自衛隊って24時間365日、国を守り私たちの生命と財産を守ってくれています。災害時の活動がメディアでも取り上げられがちですが、本来は災害救出が活動のメインではなく、私たちの生命を守ってくれて、自分の命をかけて国を守る組織です。厳しい訓練をされている隊員の皆さまには感謝しかありません、ありがとうございます。
一般の方が観てもなんとも思わなくても、私や自衛隊マニアからしたら信じられない驚きの光景です。ペトリオットPAC3のシステムユニットが全て私ひとりの目に前に展開されています。レーダー装置、射撃管制装置、発射機、アンテナマスト・グループ、電源車。システム全部が登場です