50代、「1000個捨てチャレンジ」を3か月続けた結果。家も心も激変、買い方にも変化が
なるべくものを少なく、住まいを整えて暮らしたい方におすすめな「1000個捨てチャレンジ」について紹介します。築35年のマンションにひとりで暮らすイラストレーターの柿崎こうこさん(54歳)は、今の家に住んで5年。引っ越し当初に比べて明らかに増えたものを減らすため、3か月で「1000個捨てチャレンジ」を実践! 挑戦していくなかで感じた変化や処分方法についてレポートしてくれました。
柿崎さんの飼い猫・まるおの左側は処分するもの、右側は残すもの
【写真】手放して空いたスペースに新調した備蓄品
3か月間で「866個」のものを手放せた
3か月の期限を設けて「1000個捨てチャレンジ」に挑戦しました。期間は今年の4月1日から6月30日まで。最初の1か月で105個のものを手放せたのですが、てきぱきと判断できたのは最初の3日。2週間ほど経つと手が止まるようになりました。
そこからは、じっくり部屋中のものを見つめ直し、残すものと手放すものを判断する作業が続きました。結局、3か月で手放したものの数は「866個」という結果に。
大変だったのは、「手放すと決めたものを適した方法で処分すること」でした。そこで、手放すものは1か所にまとめて、ある程度の量になったところで処分方法別にざっくりと分けるという方法をとりました。
チャレンジして思ったのは、やっぱり期限はあった方がいい! モチベーションにもなりました。
処分にひと手間がかかったもの3選
処分方法は、通常のゴミとして出すほか、メルカリ、ジモティ、粗大ゴミ、企業や自治体のリサイクル回収システム、寄付など様々な方法を利用しました。
そのなかで、とくに大変だったものと私が利用した処分方法をご紹介します。
●1:大きくて場所を取るもの
小型テレビ、ペットキャリーバッグ、カーボンヒーターなど
●2:思い出系のもの
ガイドブック、過去の仕事の成果物(雑誌切り抜き、パンフレット類、グッズ、書籍など)
●3:企業や自治体などの回収システムを利用しなければならないもの
iPadとiPhone、イオンリチウム電池(コードレスクリーナーの充電電池)、外貨コイン
iPadとiPhoneは「Appleリサイクルプログラム」の「宅配でのリサイクル」を利用。集荷日を指定して無料で回収してくれました。
コードレスクリーナーのイオンリチウム電池は、近くの家電量販店で引き取ってもらいました。ネットで市区町村名と「リチウムイオン電池回収」と検索すると、近くの家電量販店やホームセンターなど、リサイクル協力店や自治体の回収場所がわかります。
あらゆる国のコインと紙幣が寄付できます
外貨は「ユニセフ外貨コイン募金」を利用。三井住友銀行、JTB店舗、毎日新聞社に募金箱がありました。
手放すものの多さを目視したことで、「買い方」を見直せた
今は必要がなくなっても、一度は自分で選んで手にしたもの。進めていくうちに「捨てる」という言葉を用いることに違和感を感じるようになりました。
・生活必需品以外むやみに買わない
・収納アイテムを新規で増やさない
・なにかが必要になったら手持ちのもので代用できないか考える
自然にこういった心境に。
ですので、「1000個捨てチャレンジ」をはじめたら、ちょこちょこ捨てずにできるだけキープして、どれくらいの量になるのか、どんなものがあるのか目視するのがおすすめです。認識することで気づけたことがたくさんありました。
置き場所が厳しい場合は、ひとまとめにして写真を撮ったりメモで残すだけでも大丈夫です。
使いかけのものは「専用置き場所」が効果的!
おもに化粧品や調味料類など、少しだけ残っている使いかけのものの置き場所をつくり、そこから優先的に使うことにしました。
置き場所は、小さな箱や収納ボックスのようなものでOKです。
これで最後まで使いきれたものが結構あります。置き場所は残し、今後もこのシステムを採用。
思い入れが深いものを手放すときは「特別ルール」を発動
過去の仕事のスクラップ。思い出深いものを写真にとってから処分しました。
紙ものは、ひと塊で1点とカウントすることにしたものの、仕事の成果物をひとまとめにするのは少し抵抗が。
かつて仕事で手がけたイラストは、見返すと感慨深い気持ちにも。これらは1枚を1点でカウントする特別ルールに。これだけで342点も手放せました。
アプリやLINEのトークルームを手放すのもおすすめ
チャレンジ中に気がついたのが、長く使っていないアプリや、現在は交流がないLINEのトークルームも手放すこと。気持ち的にとてもスッキリしました!
アプリを消すとスマホのメモリも軽くなるので、おすすめです。
3か月のチャレンジで家が快適に、気分も変わった!
不用品をメルカリで処分して、売上で備蓄品を購入。空いたスペースに備蓄品を収納。気持ちよすぎる循環
YouTubeの動画で、「1000個捨てチャレンジで人生が変わった」という言葉を聞いたことがきっかけで、挑戦することを決めました。
3か月間で866個のものを手放しましたが、現時点で「人生が変わった」かというと、あまりしっくりきていません。元々ものがそう多くなく、手放すことが苦手でなかったからでしょうか。あるいは2000個、3000個となればわかりません。
でも、引き出しや収納ボックスがたくさんからっぽになり、ものの出し入れがスムーズになったことがなにより快適で、家の風通しと気分はまったく変わりました。
また、テレビやキャリーバック、バンカーズボックス5箱分の中身を処分したことで押し入れにかなりあきができました。そのスペースには、かさばりやすいティッシュやトイレットペーパーなどの備蓄品を増やすことができ、よい循環に。
5か月目で1000個をクリア!捨て活はこれからも続く
防災面でも気がかりだった積み重なった本もおよそ半分に
チャレンジをして3か月経った6月までに866個のものを手放したあとも、ゆるくチャレンジを続けました。
7月には喪服と夏服をメルカリに出品してスッキリ! 流行り廃りがなさそうな喪服も、ずいぶん昔に買ったものはやっぱりデザインが古めかしく、今の年齢や立場にしっくりくるものを選び直すことにしました。
最後に、5月のゴールデンウィークにはできずじまいだった本棚とガイドブック類にも着手。本棚の本は、約220冊のうち95冊を処分。ガイドブックは思い入れのある5冊だけを残して30冊を処分しました。
本棚は一度空っぽにしてから水ぶきをして、滑り止めシートを敷き、残す本を戻しました。ふき掃除と防災仕様にできたことにも満足。
8月半ば現在、手放したものの数は「1057個」となりました。それでもまだチェストや納戸の収納が残っています。2000個を目指してこれからも続けていこうと思います。