55歳、ひとり暮らしに3DKは必要ない?「築50年の団地」でも使い方次第で楽しめる

ひとり暮らしの住まいといえばワンルームマンションなどを思い浮かべる人が多いと思いますが、最近では家賃の安さや環境のよさから団地を選択する人もいるようです。ただ、古い団地の主流は3DKタイプと、ひとり暮らしには大きい間取りになっていることも。築50年の団地でひとり暮らしを始めて8年目のきんのさんが、間取りや広さについて実際に住んで実感したことをレポートしてくれました。

母の住まい。手前はふすまを取っ払いカーテンで仕切り、奥のふすまを開けるとさらに広く使える3DKタイプ

【写真】団地のキッチン。広くて収納も多い

ひとり暮らしで団地を選ぶ7つのメリット

朝日が差し込む私のキッチン

私の場合、ひとり暮らしの住まいとして「団地」を自ら選択したわけではなく、親の介護のため築50年越えの古い団地を選ばざるを得ませんでした。そのため、最初は不満ばかりが目につきました。

「ひとり暮らしに3DKは必要ない」「押し入れや天袋、持て余しそう」「広くて掃除が大変」「鴨居、畳の部屋、設備が古臭い」などなど。

現在はリノベーションした部屋に住んでいますが、リノベーションが終わるまでは母の団地の部屋でしばらく一緒に暮らしていました。母の住まいも3DK、ふすまも畳の部屋もあり古くさいと思いました。

しかし、一緒に暮らしてみて「じつは便利」と感じられる部分も多いことがわかりました。ふすまなどで仕切られた部屋が多いので、取り外せば広いリビングとして使うことができます。押し入れもふすまを取っ払い、机がわりにしてワークスペースのように利用したり、収納グッズを取り付けて洋服ダンスとして使うこともできました。古い間取りや押し入れも使い方次第だったのです。

私が考える団地暮らしのメリットは、以下の7つです。

・家賃や初期費用を抑えられる

・保証人、礼金、更新料がいらない

・日当たり、風通しがよい

・キッチンが広い

・家賃相場より広い部屋に住める

・付近に公園が多く、生活環境が整っている

・団地特有のレトロかわいさがある

団地住まいの母のキッチン。広くて収納も多い

一般的なマンションやアパートに比べて同じ間取りであっても団地のほうが家賃相場が安い場合が多く、礼金も必要ないのでその分初期費用を抑えられます。

古い団地はファミリー向けに設計されているのでキッチンは広く、自炊派には使いやすくてうれしい要素。

建物同士の間隔が広めな設計のため、太陽の光がしっかりと差し込み、洗濯物が早く乾くのもプラス要素です。朝は自然光で目が覚め、窓を開ければ風通しも抜群です。

今住んでいる団地は駅からは少し遠いけれど、周辺に公園や公共施設、病院、スーパーなどがあります。緑の多いのんびりした環境で暮らせて、買い物も便利です。実際に郊外の団地に住んでみたら都心よりも暮らしやすく感じます。

団地暮らしの6つのデメリット

レトロかわいい団地の玄関

団地暮らし8年目、この生活にも慣れてメリットは感じているものの、当然デメリットもあります。

私が思う団地暮らしのデメリットは、以下の6つです。

・築年数の古い物件は設備が古いところが多い

・エレベーターがない場合が多い

・生活音が気になる(場合がある)

・湿気がたまりやすい(古い団地はとくに)

・セキュリティが不十分

・近所つき合いや役員活動が面倒な場合もある

一般的なマンション、アパートにあるはずのものがないこともあります。古い団地はエレベーターがないところも多いです。

私の場合は賃貸ではなく分譲で購入したからかもしれませんが、網戸もありませんでした。

しかし、自分の要望が全て叶う理想の物件に出合うことはほぼないと思うので、デメリット部分が許容できる範囲内なら団地暮らしも悪くないと思います。

団地暮らしに向いているのは「工夫を楽しめる人」

配管を利用してタオルや掃除グッズを磁石で取りつけ

不満はあるものの、日当たりなど環境のよさが気に入り、今のところ引っ越したいと思ったことはありません。むしろ、工夫して団地暮らしをもっと楽しめないかと考えるようになりました。

どうにもできない部分は受け入れ、工夫を楽しめる人なら団地暮らしに向いていると思います。間取りや広さは使い方次第だし、暮らしてみるとそれほど気になりません。

それよりも団地の湿気、虫対策、エレベーターがない物件は健康維持が重要でそれがネックかも。そこら辺が「なんとかなりそう」と思えるなら、今まで候補になかった団地でのひとり暮らし、お試ししてみてもいいかもしれませんね。