「どうぞ是非訴えてください」余裕を見せる夫の最終通告【優しい夫とその同僚 Vol.121】

※このお話は作者スズさんに寄せられたエピソードをもとに脚色を加え再構成しています。

■これまでのあらすじ

夫は同僚・芹との関係を疑われ、離婚の危機に直面します。芹に内緒でその夫・蓮斗を呼び出して四者で話し合いを行ったところ、芹の嘘や裏の顔が次々と明らかになります。草太は軽率な行動を謝罪し、慰謝料の支払い意思を示しますが、蓮斗が本当に責任を問いたかったのは、芹と関係を持っていた藤枝でした。真実を暴かれた芹は店を飛び出し、蓮斗は離婚を決意。帰宅後、釈明を求める芹の言い分を一蹴し、慰謝料を拒む発言にも冷静に対応。裁判になっても構わないと突き放すのでした。

■すべてが明るみになってもいいのなら訴えればいい

「どうぞ是非訴えてください」余裕を見せる夫の最終通告【優しい夫とその同僚 Vol.121】

■大事にするつもりはない

■あとは当事者同士で話し合え!

会社にすべてを明るみにしてもいいのなら――そう告げた蓮斗は、慰謝料をめぐって争う覚悟もできている様子でした。

芹の裏切り相手である藤枝にも家庭があること、そして芹には頼れる人がいないことも把握していたため、当面の住まいについては「決まるまでは家にいてもいい」と一時的な猶予を与えます。

さらに「藤枝には内容証明を送る。その前に、お前の口から話しておけ」と冷静に忠告を残しました。

芹の行動は明らかに夫を裏切るもので、もはや言い訳が通る立場ではありません。

それでも「慰謝料を支払ってもらう以上、会社を辞められては困る。騒ぎ立てるつもりはない」と言ってくれる蓮斗の対応は、ある意味まだ情けをかけているのかもしれません。

はたして芹は、自分の過ちにきちんと向き合えるのでしょうか。

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