伊原六花が“念願の再共演”に心弾ませる主演俳優「いつかがっつり共演したいと思っていた」稽古場で目の当たりにした芝居への真摯な姿勢
伊原六花 撮影/有坂政晴 ヘアメイク/瀧川里穂 スタイリスト/矢部うらら
2024年のTHE CHANGEでは「30歳までは、とりあえず全部やってみようと思っている」と、ポジティブに語ってくれた俳優の伊原六花。25年はすでに、主演ドラマ2本に加えて9月からはパルコ・プロデュース 2025『ヴォイツェック』でヒロイン・マリーを演じることが決定。ますますパワーアップしている伊原六花のさらなるTHE CHANGEは!?【第1回/全3回】
伊原六花の2025年は、4月期の『パラレル夫婦 死んだ"僕と妻"の真実』(関西テレビ・フジテレビ系)、現在放送中の『恋愛禁止』(読売テレビ・日本テレビ系)と、ドラマ主演が続き、映画は3月に公開された『少年と犬』、2025年11月公開予定の『栄光のバックホーム』と、映像作品での活躍が続いている。
「今年は、映像に全力投球する年にしたいと思っていました。ところがある日、事務所の社長から“小川絵梨子さんが上演台本と演出、森田剛さんが主演を務める舞台のお話しが来ているけど、あなたはどうしたい?”と聞かれて、“絶対にやりたいです!”って即答してしまいました」
主演の森田剛とは念願の再共演
小川絵梨子氏は翻訳作品を数多く手がけ、18年からは新国立劇場の演劇部門芸術監督を務める演出家。伊原は以前から小川氏演出の舞台を熱心に観劇していて、いつか一緒に作品を、と願っていたという。
「“小川さん演出の作品”というだけでも胸が高鳴るのに、主演が昨年の秋に『台風23号』という舞台でご一緒した森田(剛)さん! 前回は同じシーンがそれほど多くなかったんですが、稽古場でお芝居への真摯な取り組み方を拝見し、いつかがっつり共演したいと思っていたんです」
伊原六花 撮影/有坂政晴 ヘアメイク/瀧川里穂 スタイリスト/矢部うらら
上演作品は、ドイツの劇作家ゲオルク・ビューヒナー(1813〜1837)が遺した未完の戯曲『Woyzeck』。今回の公演では、舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』を手がけた劇作家ジャック・ソーンによる翻案版を髙田曜子氏が翻訳、さらに小川絵梨子氏が上演台本にした。
今回の『ヴォイツェック』では、森田剛が主人公のヴォイツェックを、伊原はヒロインのマリーを演じる。
「この作品が書かれたのは19世紀で、最初に台本を読んだときは、“令和の日本で生きているわたしとリンクできる部分を探すのは、正直にいって難しいな”と思いました。でも、何度も読んでいるうちに、生きている時代が違うだけで、現代にもマリーやヴォイツェックはいる、と思えるようになっていきました」
一見、異なる時代と背景に、共通点を見い出すのは難しく思えるが……
マリーと、ヴォイツェック。お互いを愛しているけれど、貧しくて、日々生きるのに精一杯。なんとか抜け出そうともがくが、愛しているだけでは埋められない溝が深まっていく……。
「そういう生きづらさって、現代にもたくさんあると思うんです。ネット社会がどんどん大きくなってしまって、SNSで他の人のことを確認していないと、この世でひとりぼっちになってしまったような孤独感があったり、うまくいかないことを誰かのせいにしたり、必要以上に自分を責めてしまったり……。それはきっと、どんな時代でも変わらないんじゃないかと思います」
冷戦下のベルリンで愛し合い、壊れていくヴォイツェックとマリーに、森田剛と伊原六花がどんな命を吹き込んでくれるのか楽しみである。
伊原六花 撮影/有坂政晴 ヘアメイク/瀧川里穂 スタイリスト/矢部うらら
いはら・りっか
1999年6月2日生まれ。大阪府出身。2018年に『チア☆ダン』(TBS系)でドラマデビュー。主な出演作に、『ダブリンの鐘つきカビ人間』(2024)、舞台『台風23号』(2024)、連続テレビ小説『なつぞら』『ブキウギ』(NHK)、ドラマ『肝臓を奪われた妻』(日本テレビ系)、『パラレル夫婦 死んだ"僕と妻"の真実』(関西テレビ・フジテレビ系)、『恋愛禁止』(読売テレビ・日本テレビ系)、映画『リゾートバイト』(2023)『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』(2024)『少年と犬』(2025)など。2025年11月28日(金)に映画『栄光のバックホーム』が公開予定。
ヘアメイク:瀧川里穂
スタイリスト:矢部うらら
セットアップ: Mizuid 03-6303-2746 https://mizuid.com/
リング: colza flap https://colzaflap.thebase.in/
【画像】上目づかいがかわいすぎる……! 舞台『ヴォイツェック』でヒロイン・マリー役を演じる伊原六花のTHE CHANGEオリジナルアザーカット
伊原六花 撮影/有坂政晴 ヘアメイク/瀧川里穂 スタイリスト/矢部うらら